INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「鎖を自由に操って戦う武術」って本当にあるの?(ヴィンランド・サガとか)

f:id:gryphon:20190708042221p:plain
ヴィンランドサガに出てくる鎖の武術。北欧に実在するのだろうか…?

ヴィンランド・サガ、けっきょくNHKで放送の一〜三話みたー。
原作では、あとから存在感を増していくハーフダンと鎖の武術を、後知恵で最初からかなり強調して登場させる、というのはいい演出だと思った。

ところで…。

その初回から登場した、ハーフダンの武芸。鎖を投げて、絡ませて、引っ張って断ち切るようにする…という武術というか戦闘テクニックって、本当にあるんだろうかしらん?

これ、原作にあれが登場したときから疑問に思ってました。

というか、自分は「鎖」それ自体に大いなる興味を持っていたのです。ガンダムハンマーをきっかけに(笑)
しかし、そこから発展させて「鎖」の起源そのものまで考察したこれらの記事は、今読んでもおもしろい(自画自賛
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com

またもや、ちょっと「再放送」しよう

(略)……というか、鎖についてのリスペクトが、お前ら、マジ足んねーよ。
いいか、
まず縄、ロープ、ひもがある。巻く、縛る、伸ばす…とても使い勝手がいい、便利などうぐ。だが、植物繊維や動物の皮で作っているから、強度が足りない。切れやすい。いまどきのゆとりで野菜不足な中学生なみにキレやすい(偏見)。

一方で鉄。かたい。カ、カテエ… 溶岩石のように凝り固まった長州力のアタマ!よりさらに硬い。
だが、伸びたり縮んだりはしない。


この、交わる筈のないふたつのものを、出逢わせた天才・Xがいる!!(梶原一騎調)


「この鉄を輪っかにして、それをこう互い違いにつなげて…それをずーっと繰り返していけば、硬くて切れない、ステキな縄ができるんじゃないかしら?」
「お前、天才だな!!!!!」


こんな会話を、古代のどこかで、誰かがしていたのだ…。(後略)

wikipedia:中央アジアに伝わる、鎖にまつわる神話]

世界を運ぶ巨人ウペルリUpelluri(Ubelluris)が、嵐をつかさどる冥界の悪魔ウルリクンミ・デル・ダルヌシムの使いである二匹の蛇、テリピとラルピに襲われたとき、挟み撃ちに逢ったウぺルリが素早く身をかわすと、愚かで獰猛な二匹の蛇は相互にかみ合い、絡み合ったまま命絶え、そのまま鉄と化した。
これを知恵と工夫(創造)の神エレシュキガルが鍛冶神オアンネスに命じて鎖とし、冥界との扉をこの鎖で封印した

・・・・・・・という神話を、いまでっち上げたのだが(笑)※リンク先にいっても何もありません


しかしそんな鎖リスペクトの当方であっても、ヴィンランド・サガに出てくるように、自由自在に鎖を扱える人がいるとは思えないんだ。

いや、だれかいたとは思うよ?
「この、船をつなぐ、鉄のわっかを互い違いにした『鎖』というやつ……これって硬いし重いし、これをブーンと振って、誰かを叩いたら?武器にならね?」

「あ、痛たっ!!お前天才だな!! それはそれとして何しやがるこのヤロー」

みたいなやりとりが、古代のどこかではさ。


だけれども、そりゃ単純にたたく、殴るような武器ではあるまいか?
せいぜい、ブーンとぶん投げるというか振り下ろすようにやれば、カラカラカランと剣を持った腕に絡める、ぐらいが最高に複雑な動きであって、それ以上に自由自在に、複雑精妙にコントロールできるとは思えないねえ。

チェーンを振り回して暴れる、殴るだけなら、キングコングにもできるっ。

f:id:gryphon:20190708044355j:plain
いま、なぜブッチャーなんだなぜコングラチュレーションと言えねえ プロレススーパースター列伝 ブロディ

f:id:gryphon:20190708044447j:plain
プロレススーパースター列伝 ドリーと鎖 ゲラアウト ギャッ


しかし、鎖を自由自在に操る、私の見立てではやや誇張したかのような武術は、「アルスラーン戦記」にも登場する。

(以下ややネタバレだけど)
アンドラゴラス王が、ひそかにこの術の使い手で、捕虜となって鎖につながれたときにひそかに一か所に血と小便をしみこませて鎖を腐食させ、ここぞというときにその鎖を断ち切って、そのままその鎖を武器にする…なんていうのは、やや無理があるけど作品の中では合理性を説明する、いわゆる「サスペンション・オブ・ディスビリーフ(虚構への疑念の一時停止)」が非常によく効いた、上手い描写だと感心したものでした。



そんな上でいうんだけど、あそこまで鎖を自由自在にあやつる技術なんて実在しませんよね?と。
実在するなら、どこかにyoutube動画とかありませんかね…
またあるとしたらどこが起源か。中国か、黒人奴隷のいる国か、はたまた北欧か……

コメント欄より

名無しの菜々子さん
そういう武術が存在するかについての言及は避けますが、ロープで家畜や人をぶっ叩くという行為は、それこそ子供からスポーツのコーチまで幅広く行われている普遍的な行為だと思います。
件のハーフダンに限って言えば、そういうプリミティブな暴力で幅を利かせるという造形なのだと思います。
そういうキャラを基に「元ネタがあるのでは?」という行為は筋悪かもしれません。


id:gryphon
いや、それがね、ハーフダンとその息子の鎖術って、単純に直線運動でぶったたくんじゃなくて遠方から投げて変幻自在に首や腕にピンポイントで絡ませたり、それを解除したりできるんですよ。その技術はやっぱり(実在したら)、専門的に学ぶ『術』『芸』であろうと。


gustroom
鎖を使った捕縄術が、近いイメージでしょうか。


とおりすがり2
これを貼れと言われた気がした。
www.youtube.com