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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「差別と喧嘩言葉は違うので、後者は許容されるべきだ」的な主張は、少なくともtwitter社は賛同しなかった模様

Twitter、暴力・嫌がらせ・ヘイトに関する新ルールの適用開始 - ITmedia NEWS http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1712/19/news043.html
Twitterがヘイト対応の新しいポリシーを発表 削除要請に従わない場合にはアカウント凍結に http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/18/twitter-hate_a_23311246/
ヘイト行為や攻撃的な行為を減らすための新しいルールの施行 https://blog.twitter.com/official/ja_jp/topics/company/2017/1210policy.html

最後の、twitter自身の表明から抜粋する。

暴力を使用または推奨するグループに関係するアカウントを禁止します。このポリシーには、プラットフォームの内外にかかわらず、暴力行為を実行、助長する活動に関与しているグループが含まれます。
Twitterは暴力や暴力行為を賛美するコンテンツを禁止します。暴力的行為やその加害者を推奨して模倣するように促すことや、特定のグループに所属している方々をターゲットにすることなどが含まれます。このようなものがあった場合、該当するツイートの削除をお願いしますが、違反行為を繰り返し行うアカウントは永久凍結します。


関連コンテンツを含めてルールを拡大
暴言や脅迫、差別的言動に対するポリシーとTwitterルールに示されているように、属性を理由とした個人または特定の集団への暴力の助長や直接的な攻撃行為、強迫行為を助長すること、また、他の利用者が発言しにくくなるような嫌がらせ、脅迫、恐怖感を与えることも禁止しています。今回このポリシーを拡大し、以下のものも含めました。


ユーザー名、表示名、プロフィール自己紹介部分を含め、プロフィールの情報によって他の利用者を脅かす行為を禁じます。アカウントのプロフィール情報に暴力的脅迫、攻撃的中傷や暴言、人種差別的や性差別的な表現、また、人間の尊厳を侵害する攻撃的内容や恐怖を煽る内容が記されているアカウントは永久凍結を含めた執行措置をとります。現在の利用者の方々からの報告に加え、違反アカウントを発見できる社内ツールの開発を予定しています。
ヘイト表現をともなう画像も「不適切なメディア」に含まれるようになります。例えば人種、宗教、障碍、性的指向、民族や出身地を理由に他者に対して敵意や悪意を増幅させることを目的とするロゴ、シンボル画像を差別的な画像とみなします。


これに関係するのだけど…ごく一部の界隈で、まあざっくりいうと『差別と喧嘩言葉は違う。前者は許されず規制すべきだが、後者は規制されるべきではなく、許される』という主張があった。
過去の、それに対する当方の記事。一部抜粋しよう。

ヘイトスピーチ法規制」が仮に必要なら…【死ね/殺せ的表現は、対象を問わず規制】がまだ明確では?「少数派か、生来の属性か」的【「対象」の限定】の議論よりは。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140914/p3

「安倍死ね」の論理 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/656263
「安倍死ね」「安倍殺せ」に関する賛否両論の発言集(資料集) - Togetterまとめ http://togetter.com/li/656405

下のはわたくしのまとめ。
でまあ、上に書いた案でいえば(仮に規制論に立つなら)、安倍『死ね』『殺せ』とか、人形の火あぶりとかは規制の対象だね、試案では。もちろん「安倍は辞めろ!!」は百万回絶叫してもいい。……これは自由を削るといえば、削ることになりましょう。
で、これじゃだめですか?
順列組みあわせで表にすると、単純だ。

○○人死ね!殺せ! 首相死ね!殺せ!
現状 規制しない 規制しない
規制案A 規制しない 規制する
規制案B 規制する 規制しない
規制案C 規制する 規制する

Aを主張しているところは見かけないな(笑)。彼らは棄権。
現状は「自由の敵にも自由を与える」という一原理であることは既に述べた。
で、そいつとの決勝戦は後回しにして、だ、BとCで「準決勝」をやってみましょう。

【○○人やXX教徒、といった個別具体的な個人ではないグループを対象にしたものでも、安倍首相や鳩山元首相、天皇、外国要人(オバマ習近平朴槿恵)あるいは東電や自衛隊、米軍、朝鮮総連、オタク、ゴス、艦これファン…などの『権力者』『組織』『後天的属性』を対象にしたものでも、デモで「死ね」「殺せ」と絶叫してはいけない】
という規制案Cは、
【規制の対象を「マイノリティ(少数派、弱者)」や「生来的属性」のグループに限定し、それ以外は認める】
という規制案Bと準決勝を闘うならば、まあ世論支持の獲得ではCが順当勝ちしそうだと予想しておきます。その後は…どうなるかしらね。


で、ちなみに上の場合、
『安倍や米軍に対しての死ね、殺せは「ヘイトスピーチ」という定義に当てはまらない』という話は、仮にそう認めてもいい。
それを自分は仮に「暴力性言論」と命名するが、そういう名前でなくてもそういう対象への死ね、殺せを「あんにゃもんにゃスピーチ」でも「テケレッツノパースピーチ」と命名してもいいわ(笑)

そうであれば規制案Cは『ヘイトスピーチ、およびあんにゃもんにゃスピーチ』規制、と名称を変えるだけでいい。
これは「同性同士の”結婚”は定義上「結婚」とは呼べない」という議論に、名称は違うが実際は結婚とほぼ似た「PACS」という制度を置く…という話に倣った。

そうか、元をたどれば

「ヤンキーゴーホーム」と「ヘイトスピーチ」考 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140913/p3

につながるんだっけ。

で、まあ、twitter社の判断がそのまま正義ってこともないけど、twitter社の判断としては「いやがらせ、脅迫、恐怖感」などはひっくるめて規制することになったようだ。
そういうものか。