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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「七帝柔道記」に出てくる和泉唯信氏は現在医師。その言葉を紹介する(ゴン格261号)

和泉唯信氏と増田俊也氏の対談より。
プロフィールによると和泉氏は徳島大神経内科の臨床教授で、全柔連医科学委員の特別委員、浄土真宗法正寺住職。

和泉  抜き役の人がずっと取っていても、最後に取られたら悔いが残る。そういう意識はわしも医者になってからも持ち続けた。わしは柔道では抜き役ではなかったけれども、今の診療でずっと外来の患者がくるじゃろう、同じ感覚じゃ。
大変な患者が来ても、そこでハッと気を抜いちゃいけない。また次にとんでもない病気が直後に来とるかもしれないし、絶対に気を緩められない。負けて終わるのは医師として絶対にあっちゃいけないことで、それは今の分に完全に生きとる。
 
増田  和泉さんは以前、僕が「和泉さんは外国や日本全国で開かれる学会を飛行機で飛び回っているトップクラスの神経内科医として活躍している」とツイートしたときに電話してきて「そうじゃない。わしの戦いは、毎日の診察室なんじゃ。毎日やってくる患者さんを誠心誠意、命がけで真剣勝負で診察し続けるのがわしの仕事なんじゃ」と仰いました。僕はその言葉にすごく感銘を受けました。
 
和泉  50人も60人も外来に来たときに、神経内科の患者いうのは、普通の病気を診るのと違って、すごく時間がかかる。だから多く診るのは大変なんじゃが、それをやるというのは、自分が果たせなかった抜き役を今やっているような感覚じゃ。だから絶対に気を緩めずに、1人ひとり丁寧に対応していく。
 
増田  和泉さんは「今の仕事の向こうに畳を見んさい」って仰いますよね。「これを七帝戦だと思ってやりんさい」と。
 
和泉  わしにとっては、外来診療室に入るときはやっぱりそこに畳が敷かれているようなイメージじゃ。気が引き締まる。きっちり一人ひとりやっていくんだと。同じ人を診るにしても、だんだんレベルアップしていかなきゃいかん。ルーティンワークになりがちなことを、そうならないために、七帝の練習の経験が生きておる

こういう言葉を、たとえば「グラゼニ」が時々「高校生編」を挟むように、始まったばかりの漫画版「七帝」や、「KIMURA」でも「今の元柔道部生は…」を振り返るような、そんなエピソードを時折挟むようなことはできないだろうか。


というか「柔道医イズミ」っていうスピンオフ企画できそうだな(笑)
和泉氏は医者でありつつ、僧侶の資格も持っているのだそうだ。平成の拳骨和尚か!!(でも自分も、そういう人は個人的にも知ってるなあ)
医者と僧侶。生と死を別の方向から見つめるこのふたつを兼ねる人を主人公にした漫画はある。

病室で念仏を唱えないでください (1) (ビッグコミックス)

病室で念仏を唱えないでください (1) (ビッグコミックス)

僧侶にして救急医・”僧医”が駆ける!!

「縁起が悪い!!」
「まだ生きてるよ!!」
なんて物を投げられたりしますが、
仏の教えは、よりよく生きるために役立つはず…
そう願う坊主が、救急病院にいます。

お肉も食べます。お酒も飲みます。
残さずおいしくいただくのです。
遅刻もします。つい怒っちゃいます。
なんでしたら、頭を丸めてお詫びいたします。

患者の命を救い、仏の教えを説き、ときに弔う。
生と死の「あっち側」も「こっち側」も、
僧侶にして救急医・松本照円におまかせあれ…!?