琴奨菊 残酷な白星
http://digital.asahi.com/articles/TKY201311110605.html
■狙った地元場所、右肩負傷(東西トーザイ)この九州に照準を絞って、琴奨菊は1年近く、自分の相撲を磨き込んでいた。こんな悪夢のような土俵は、予想していなかった。
(略)
「勝ち残り」の西の控えに入れない。支度部屋の風呂場に直行した。さらし布で右肩をつって出てくると、無言でまげを直した。昨冬から、琴奨菊は自分の相撲を見直し、新たなスタイルを錬磨し続けていた。
・「左四つ、寄り」…から、
・組み止めれば負けない相撲へ。
・(その)ための右腕の使い方……場所ごとに課題を見据え、…地元での圧倒的な進化を誓っていた…「九州が楽しみなんです」「九州でお客さんを魅了したい」「九州を見ていてください」と…
(略)
ぼろりぼろりと涙がこぼれた。右肩には激痛が走っていたのだろう。だが、痛みからではない。悔しいのだ。
休場は、避けられまい。相撲の神様が、これほど残酷とは――。