2013年7月7日「ダーウィンが来た!」より、うつぼvsたこのナレーションをテキスト化。
http://www.nhk.or.jp/darwin/
うつぼ軍団が幅を利かせる、千葉県館山の海。
ここにもうひとつ、あらくれものとして知られる生き物がいます
たこです。
一見軟弱そうですが、完全な肉食系。
八本の腕を自在に操り、硬ーい殻を持つイセエビさえも簡単に食べてしまう、獰猛なハンターなんです。
おや?うつぼとたこがはちあわせ。
岩場の頂上対決
実は、たこはうつぼに歯が立たないんです。
うつぼがかみついた!
両者複雑にからみあっています。
たこがにげました。
よく見ると腕が一本ありません。
あぁ・・うつぼの口にその一部が。
実はうつぼはたこが大好物なんです
海底の一角にうつぼが集まっています
狙いは岩のすき間のたこ。ほら、白い吸盤が見えますね。
たこは岩にこもったまま、一向に出てくる様子がありません
うつぼがかみつきました。強引にひっぱります
出たっ、デスロール!
そして、うつぼ結びの連続攻撃!!
たこのうでだけをもぎ取りました。
ほかのうつぼも、うつぼ結び!!
たこのうでが胴体に絡まったまま、ちぎれています。
うつぼってこんな壮絶な狩りもするんですね。
写真だからまだ見てられるが、動画でみると本当に残酷シーンの連続・・・。
なにしろ、たこの体が、ばらばらに千切られていくのだ。
衝撃の連続だったが「口の中にもうひとつの口がある」「陸にあがってくる」などのうつぼの衝撃映像が次々公開され、クリス・ワイドマンなみにうつぼは一夜にしてスターになった。
絶対王者たこは、いわばアンデウソン・シウバの立場になったのだが、よく見るとアンデウソンはたこに似てるしな。
この番組の記録
http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/detail.cgi?sp=p325
リアルタイムのtwitter感想(togetter)
http://togetter.com/li/530303
しかしこの番組のスタッフ、「勝った負けた」とか「強い弱い」とか大好きだな!!
「獰猛なハンター」「岩場の頂上対決」「連続攻撃!」とか・・・
佐藤大輔かよ!!
ちなみにうつぼを「海底の武闘派」とも呼んでいたよ(笑)。ちなみに「武闘派」はふつうのIME辞書に掲載されてない。
というかかならず一番組に一回、戦闘シーンが入っている。
前にも書いたが、1回5分の枠で戦闘シーンだけを抜き出した「ダーウィンファイト」をつくってくれ。映像ストックがなくなったら着ぐるみ同士の対戦でもいいし。
スタッフ日記
今回ウツボを取材しようと思ったきっかけは、以前「ダーウィンが来た!」でイセエビの番組を作ったことでした。イセエビは岩の隙間に隠れていることが多いのですが、その隣によくウツボが鎮座していたんです。イセエビの番組では、イセエビを襲いに来たタコをウツボが食べるシーンをお伝えしたんですたが、その時に見たウツボのなんともいえない迫力、存在感にひかれてウツボを深く調べることにしたんです。
今回ウツボを本格的に取材するにあたり、気をつけたことがありました。ウツボは「海のギャング」とも呼ばれるどう猛な魚。噛まれてけがをしたというダイバーの話をよく聞きますし、インターネットには、指を失ってしまったというショッキングな話ものっています。私たちは万が一に備えて金属製の手袋をはめて撮影に臨みました・・・(略)・・・日本の海の生きものの取材でこんなに肝を冷やしたのは初めてです。(略)
三共映画「四角いジャングル」じゃねえんだからよ。