もとはこれ
■大ヒット漫画を支える編集者・佐渡島庸平に聞く「プロとアマの境界線」
http://matome.naver.jp/odai/2136971120226151601
ドラゴン桜、宇宙兄弟、GIANT KILLINGなどを担当してきた編集者で、今は独立している佐渡島庸平氏のトークなのだが、自分がブクマで何の気なしに引用した”読ませどころ"が、意外なほど興味を引いて多数のリツイートをされました。
なのでブログでも再紹介しておきます。
「雑誌がまったく儲からなくなった。だから漫画でしっかりとした利益を出さないといけなくなった」
「雑誌が売れなくなって、漫画しか利益をださなくなってきて、急に漫画の利益に頼る構造に会社が変わったんです」
この部分を、もう少し長めに引用させてもらいます。
・・・僕が講談社に入った時、10年前どういう状況だったか。利益のほとんどが雑誌で出ていました。編集者が生み出した雑誌、そこに広告を入れることで利益が出ていた。利益は、雑誌の編集者が生み出し、作家付きの編集者は、それほど利益を生み出していませんでした。雑誌で得た利益を作家に還元しながら文化として出版をしているという状況がずっとありました。
田端:漫画はどうでした?
佐渡島:漫画は利益を生み出せる状況だったのに、すごく利益が出ているわけではないんです。みんな安い方が買ってくれるからいいよねって、安く値付けしていた。でも、雑誌が売れなくなって、漫画しか利益をださなくなってきて、急に漫画の利益に頼る構造に会社が変わったんです。
田端:雑誌が儲からなくなった。直接の原因でないにしてもネットの影響があったり。
佐渡島:そうですね。女性誌、情報雑誌が売れなくなったのは、ネットの影響は大きいですよね。雑誌がまったく儲からなくなった。だから漫画でしっかりとした利益を出さないといけなくなった。それまでは、漫画が多くの人に読まれることを優先して、安めの定価設定でした。
会社に入った頃は、定価は感覚で決められていましたが、最近は、重版のしやすさまで考慮しながら、定価を決めるようになりました。当たり前と言えば当たり前の行為ですが、雑誌がすごく儲かっていたので、当たり前のことがおろそかになっていたのです。
漫画は「安かった」かもしれないと。それは雑誌のもーけによって、まあ漫画はどうでもいいや、と値段付けがてきとーだったからと。
そんないいかげんでいいのか、と思わないでもないが、けっこうそういうことってあるんだろうね、ってことで。