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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

ほったゆみの壮大な実験「はじマン」が、コマ割り=カメラアングルの謎を解く、啓蒙する。

俺は便乗する(笑)
というのは「こんなこといいな、できたらいいな」とずっと個人的に思っていたことを、そのまんま世界的ミリオンセラー(「ヒカルの碁」)の作者がやり始めてくれたのだ。
説得力も反響も段違いでしょ。もうさ、うれしくってたまらない。
まず解説記事から紹介するか。

■マンガ新連載 : 「はじマン」 “コマ割り”に注目しマンガの楽しさ伝える
http://mantan-web.jp/2013/05/23/20130523dog00m200055000c.html

ほったさんが注目したのが、キャラクターやセリフ、背景をコマごとに描く“コマ割り”と呼ばれる部分で、第1回では、ほったさんが用意した脚本をもとに、55歳の女性や女子中学生らマンガ執筆未経験者がコマ割りに挑戦し、その作品を紹介・・(略)

好きなマンガの「絵」を描いたことがある方はたくさんいらっしゃると思います。ですが、「コマを割った」マンガを描いたことがある方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?
 「はじマン」は、コマ割りの、そして、マンガの楽しさを伝えたいという、ほった先生のマンガへの愛・・・(略)

そして作品自体を見てみよう。
http://tonarinoyj.jp/manga/hajiman/
うーん、すごいね。
なにがすごいって、ほったさんの周辺にいるシロートさんが、非常によく描けてる。周辺にいるからそれなりに詳しかったり読んでいたりするんだろうけど。
自分の読んだ直後のtwitter採録してみる。

gryphonjapan (MMA)@gryphonjapan
うん、素人に絵を描かせてその笑いを頂くパターンは多いが、「コマ割りでストーリーをつづらせる」となるとさらにシュールになりそうなわけで。 / “マンガ新連載:「はじマン」 “コマ割り”に注目しマンガの楽しさ伝える - MANTANW…” http://htn.to/9X3pnB
 
いやー、自分が「漫画のコマ割りとスポーツ中継のカメラアングル」について過去にこういう記事
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/2013020/p3
…を書いたのは、まさにこれに近い興味があったからだったんだ。プロが実現してくれた! / “となりのヤ…” http://htn.to/9RJHCM
posted at 21:39:07

「はじマン」に影響されて(というか先を越されたんで)いつかやりたいと思ってた企画である「とある小説の一節(UP済)を漫画的に描き、素人が意識的・無意識的にチョイスしたカメラアングルやコマ割りがどうなるか検証する」というのをやってみた(※後述)。サンプル自分だけど(笑)・・・続く
 
で思ったのが「日本人の漫画テクはおそらくタイのムイエタイみたいなもんだな」と。センセイ黒崎が「タイは何万人単位でムエタイをしているから一番層が厚い。素手で戦争をしたらタイが最強国家だ(そんな前提がへんだが)」たぶん日本の漫画テクもそれと同じだ (続く)
 
(承前)自分みたいなテクのない人間でも、まがりなりにもストーリーをコマに分割して、時折カメラアングルを変えながら話をつづれるし、ほったゆみ氏「はじマン」http://tonarinoyj.jp/manga/hajiman//?viewer=vertical…で描かせられる素人もやっぱり日本漫画の蓄積があるからできると思う。
 
(※ひとつは後述するので(略))
 
くわしいことはブログで描こう。にしても、それほどほったゆみの新企画「はじマン」http://tonarinoyj.jp/manga/hajiman//?viewer=vertical…は面白い可能性を秘めていると思う。 @gryphonjapan

つまり自分が興味と謎を感じる「カメラアングル≒コマ割り」の謎を、この作品で解いていってほしいのだ(過去ログから)

この記事もいい加減長くなりそうなところに、もう一本長い過去記事を読んでくれというのも申し訳ないが、これだけはぜひ読んでほしい。というか、この記事を前提にして今回の記事は続くから。

■「カメラの構図(コマ割り)」という20世紀の魔法 〜町山智浩鈴木先生」評をきっかけに
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130220/p3

自分があらためて興奮するのは・・・、いうまでもないけど、「そうそう『カメラ割り』・・・いくつもの画面で作る映画(テレビ、漫画含む)は新しい表現技法だったんだなあ」という、その起源や進化、意味をさぐる知的興奮だ。

そう、20世紀、ベル・エポックに生まれた新芸術…それが構図、視点が次々と変わっていくという、魔法のような光景を人間に見せてくれた映画だった!テレビだった!そして…ストーリー漫画だった!!!
「映画を撮りたかったがカネもコネもないので、ひとりで描ける漫画を描いた」というトキワ荘世代ならなおさらだ。
 
その20世紀の新芸術を受け継いだ漫画の…客観的にいって「最先進国」であろう日本の、一般の人がどれだけそれを自然の感覚、慣れとして身に着けているか。それが今回の「はじマン」ではわかってくるはずだ。
そして大ゴマなり、細かいコマ割りなりに込められた意味や論理・・・、天才(たとえば小畑健氏)の技では逆にわからないものもある。素人のありえないような失敗や奇妙な決定から、逆にわかることがあるのではないか。

そんな期待、わくわく感じを「はじマン」に持っている。
ただ、自分も同じ方向のことをやってみたかったので、「先を越された」残念さもちょっとあり(笑)。

さて、自分がやってみたかったこととは・・・

司馬遼太郎作品のクライマックスを漫画化。さて素人が決めた「コマ割り≒カメラアングル」は?

自分が前からやりたかったのは、この名場面の漫画化。すでにテキストをこのブログに写している周到な設計。、司馬遼太郎燃えよ剣」の一場面だ(神と著作権を恐れろ…)

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090511/p8

 ……ただ一騎、歳三だけがゆく。悠々と硝煙のなかを進んでいる。
 それを諸隊が追おうとしたが、官軍の壁に押しまくられて一歩も進めない。
 みな、茫然と歳三の騎馬姿を見送った。五稜郭軍だけでなく、地に伏せて射撃している官軍の将士も、自軍のなかを悠然と通過してゆく敵将の姿になにかしら気圧されるおもいがして、たれも近づかず、銃口をむけることさえ忘れた。
 歳三は、ゆく。
 ついに函館市街のはしの栄国橋まできたとき、地蔵町のほうから駈け足で駈けつけてきた増援の長州部隊が、この見なれぬ仏式軍装の将官を見とがめ、士官が進み出て、
 「いずれへ参られる」
 と、問うた。
 「参謀府へゆく」
(※このあともリンク先には続きがあります)

燃えよ剣〈下〉 (新潮文庫)

燃えよ剣〈下〉 (新潮文庫)

これを堂々漫画化!!


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うーん、なんかちょっと画像がクリアじゃないな。
Gペンとか使ったほうがいいのかね?
それに司馬の「官軍は白昼に竜が蛇行するのを見たほどに仰天した。」という比喩を、そのまんま絵にするのはいかがなものか。「ドギャーン」という効果音もどっかで見たし。
・・・ただ!!
一応へっぽこにもこれぐらいのことはできる、のが手塚、藤子の伝統をつなぐ日本戦後漫画の遺産だ。・・・という気がするんだが。おいおい勝手に自分を手塚・藤子の後継者に位置づけちゃったよ。ジャギか俺は。

皆さんが上の、司馬遼太郎が記述した名シーンを描くとしたら、画力はともかくとして(笑)、どこに「カメラアングル」を設定し、どうコマ割りをしていくでしょうか?

ぼくの漫画全集

■その時、男たちは決断した!3.11NHKのUst「無断配信」をめぐるドラマを堂々漫画化(※俺が)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120307/p2

昨年書いた作品。NHKtwitterとUstが、東日本大震災に際して、震災情報を伝えるために視聴者があえてNHKの震災番組をUstに流したところ、緊急事態だとしてそれを独断で黙認した・・・という実話を漫画化した。だがなぜ、このとき文章での紹介や引用でなく、漫画にしようとおもったんだろうなあ??いま思い出してもわからん。

■がんばれ!バアネットくん
http://www20.tok2.com/home/gryphon/JAPANESE/UG/Joshmanga.htm

いま紹介するのはタイムリーだな。
こんどUFCに再参戦する格闘家ジョシュ・バーネットが2002年、Dynamite!でボブ・サップのセコンドとして来日した際、彼とわれわれがおもちゃ屋を回ったときのお話を漫画化しました。
読者よ…この話は事実談であり、
この格闘家…というかオタクは実在する!!!
この顛末の詳しい記録はこちら。
http://park11.wakwak.com/~cosmication/josh.html
ジョシュのこの趣味に関するレベルの高さを示したインタビューはこちら。
http://journal.ocn.ne.jp/people/vol19/people01.html

■私は見た!!ヒクソン・グレイシーvs高田延彦

なんと、今回の件で古い資料を探してたらみっかったよ。
ネットでは初公開だ。
1997年に描いたってことだよな…われながら古いときからやってるな。でもある意味、めちゃくちゃ貴重っちゃ貴重かもしれない。東京ドーム4万人の観客の中で、漫画でこの記録を残したのは10人いるか、いないかのはずだ。

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原作?

Pride 1 [DVD]

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■ロシアジョークの漫画化「スタリンくん」

これも同じく古い資料からみっかった。初公開。なんか絵柄自体は、これが一番うまいような…(というか線がクリアなんだな)

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原作

ロシアより笑いをこめて―世界のジョーク集 4 (光文社文庫)

ロシアより笑いをこめて―世界のジョーク集 4 (光文社文庫)