4人のうちの1人ではあるが、表紙になってる。
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2013/01/23
- メディア: 雑誌
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そこで、彼がバダ・ハリについて質問される場面がある。この回答は、引用させていただこう。
…バダ・ハリに関してはコメントしたくないな。僕にとってリング上とリング外を分けることはできないんだ。人々を尊重することができる人間なら、ああいう風な事件を起こさない。それだけだよ。僕は他人をジャッジできない。でも関係を持ちたくないという意見を持つことはできるはずだ。僕には僕の人生があり、それを決定する権利は僕にあるからね。バダ・ハリの行いは、このスポーツを破壊しかねない・・・
うーん、ぐうの音も出ない正論。
バダ・ハリという選手、当方は一貫してシュルト目線で「その敵役」、として見ていたけれども、その高身長、そして放送席とK-1プロモーションが一丸となってプッシュする姿を含め(笑)、シュルトの最大の敵・・・すくなくとも対峙したときに油断できない相手であることは認めていた。オランダで実際、K-1優勝後のシュルトから唯一のKO勝利をしたわけだし。
しかし・・・どこで、道をたがえたのか。
いや「そりゃあ、あそこだろ」という分岐点は確かに明白でしかも多いわけだけど、この突き放すような一言に、その運命の残酷さをしみじみと感じる。
引退とその後の人生、そしてMMAについて
このへんも言葉をそのまま引用したくはあるが、発売日当日だし、内容の要約にとどめよう。
ただ、この一言を
僕はムービー・スターになりたいんだ。それが僕の次のゴールだ。
一瞬「えっ?」と思っちゃったが(笑)、2011年にオランダの映画に出演、しかも「その演技力が高く評価されている」と同誌にはある。
渡米、ハリウッドでの活動も視野に入っているとか。
演技力が高く評価されているなら黒澤明「生きる」のリメイクとかやってほしいな。癌で死期を悟り、最後に子供たちの公園作りに情熱を傾けてブランコで歌うシュルトさん。
あるいは「東京物語」のリメイクもできないかね。奥さんと一緒に東京に出たら、息子たちに邪険にされるシュルトさん。でも「うちは狭いから」に説得力がでちゃうな。
或いは、おっちょこちょいだが人情に厚い流れ者のテキ屋役とか、俳優としてははまり役かも。今、この適役が日本人にはいないのだが、セミー・シュルトが主役になれば新シリーズができるかもしれない。
ただ
正直なところ、いつまでも試合を続けて全盛期のイメージを損ねたくない
と言っているが、今が全盛期だからなァ。
そして
ハリウッドから良い話がなかったら、ずっと強い姿を見せることができるよう頑張るよ(笑)
だから・・・まあそのときはGLORYエグゼクティブプロデューサー(魔裟斗笑)とか、全日本プロレス三冠王者(船木笑)とか、そういう道もある。
MMAは「もうその時期は終わった。1回ぐらいは闘うかもだけど」と明確に否定的。
全体的に読んでの感想。
スタン・ハンセンがジャイアント馬場を評した言葉に「オナーとクラス(名誉と品格)」という言葉があるけど、やはりそれを感じた。王者として。そして石井館長が嫌うのもなんとなくわかるわ(笑)。