http://www.jiji.com/jc/zc?k=201207/2012071800510&g=int
ナチス最重要戦犯を拘束=97歳、首都に潜伏−ハンガリー
【ベルリン時事】ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)に加担したとして、反ユダヤ活動監視団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が最重要戦犯に指定しているハンガリーの元警察幹部で、97歳とされるラスロ・チャタリ容疑者が首都ブダペストで発見され、検察当局が18日、身柄を拘束した。検察はチャタリ容疑者を自宅軟禁下に置き、戦争犯罪に関わった疑いで取り調べる方針。
同センターによると、チャタリ容疑者は1944年、ハンガリー支配下にあったスロバキア東部コシツェで、ユダヤ人1万5700人をアウシュビッツ強制収容所に送るのに協力し、41年に300人がウクライナに送られた際も重要な役割を果たした。同センターは生存する重要戦犯のリストのトップにチャタリ容疑者を載せている。
チャタリ容疑者は48年に旧チェコスロバキアの裁判所で本人不在のまま死刑判決を言い渡され、カナダに逃走。90年代に同国から市民権を剥奪された後、行方をくらましていた。ウィーゼンタール・センターは昨年9月、ハンガリー検察当局に同容疑者の情報を提供。ブダペストのアパートに潜伏していることが先週末、判明した。
検察は当初、「現在は他国が司法権を持つ場所で68年も前に起きた事件」として、捜査に及び腰だったが、同センターは訴追を強く求めていた。(2012/07/18-21:35)
この記事を今読んで、去来する思いは・・・ひとことではいえない。「97歳のナチ戦犯」の記述を読んで皆さんはどう思われるだろうか。
もう少し考えをめぐらせると「逃げも逃げたり、追いも追ったり、だなあ」という”感心”というとまた違うが・・・感慨がある。
あと、「さすがに97歳にもなれば『もっと巨大で、偉大な法廷』で裁かれるのではないか・・・」という気持ちもなくはない。
日本ではたしか、共産党名誉議長だった野坂参三が、100歳のときに「亡命先のソ連で同志を密告して処刑に追い込んだ」ということが明らかになって除名処分になったと記憶している。そういえばこれも、週刊文春のスクープだっけ・・・・・
そのときも「もう100歳なんだからなぁ」と思った記憶がある。
「カムイ伝」にたしか、100歳を超えた「千本ばばあ」というのが出てきて、これは舞台となる日置藩の制度上、年貢が免除とかされたりしているうえに、実際に家老たちが洟垂れ孺子のころから知っていて、ついでにさすがに死も怖くなくなっているので武士に対しても遠慮なくなんでも言えてしまう。
超高齢者がなんかいろいろと「まあその歳なんだから」でうやむやになるというのは、悪くない気もしないでもないのだ。俺の感覚だと90歳ぐらいまでいくとね・・・
そういえば洋酒にその名をとどめる「オールドパー」もそもそも。高齢ということで罪を免除されたんだっけ。どんな罪かは適当に調べるように。
野坂参三もたしか共産党は「人道的措置」として、党が支給していた住居などを追い出したりはしなかったと記憶している。辛口の保守雑誌「諸君!」の巻頭コラムでも「そもそも、今回の除名措置をいま分かっているのだろうか」と一縷の同情を込めて書いていた。
しかしまあ、だからこそひとつのセレモニー、けじめとして裁かれるのも、むしろ本人にとってはいいも悪いもなく・・・というかそれを超越しているのかもしれない。