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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

小島一志・塚本佳子「大山倍達の遺言」が発売されていた!色々紆余曲折もあった様子。

大山倍達の遺言

大山倍達の遺言

小島一志/著 塚本佳子/著

極真会館の大分裂騒動の真実とは? 528ページに及ぶ渾身ドキュメント!

総裁・大山倍達の死後、散り散りに割れた世界最大の実戦空手団体「極真会館」。関係者たちの膨大な証言をもとに、その分裂騒動のすべてを明らかに! 衝撃の真実が次々と浮かび上がる……。全空手関係者&格闘技ファンの度肝を抜く、超大作ノンフィクション完成。稀代の空手家の遺志は、いかにして踏みにじられたのか?

発行形態 : 書籍 判型 : 四六判変型 頁数 : 526ページ
ISBN : 978-4-10-301452-2
C-CODE : 0095 ジャンル : 旅行

発売日 : 2012/04/27

この作者の、続編となります。

大山倍達正伝

大山倍達正伝

資料五〇〇点、証言者三〇〇人余、渾身の取材で驚愕の新事実続出!同胞同士の抗争に明れ暮れた戦後、アメリカ遠征激闘の真実、祖国のもうひとつの家庭に求めた最後の安息…。伝説の空手家の真の人生が、いま初めて明らかになる。あまりにも衝撃的なノンフィクション超大作。

まったく私事ですが、これは何の予想も情報もなく、書店で見つけたために衝撃も大きかった。新潮社のような大手から出版されるのだから、アンテナを高くしていれば事前にわかったはずなのですが、いやはや怠慢、うかつなものです。
こういう本を著者たちが企画・取材していることは以前から聞いていたが、取材の難航や前著に対しての否定的なリアクションなども聞いており、無数にある「幻の新書籍企画」のひとつになっちゃったのかなあと。
しかし、ともあれこうやって日の目を見た。この世にないより、やはり存在したほうがよっぽどいい本だと思う。
実はこれ、中の文章によると「最初は講談社から出る予定で、取材先にもそう言っていたが諸般の事情で新潮社からの発売になった」とある。

素人判断で証拠などはないが、これは間違いなく、増田俊也

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

がベストセラーおよび大宅壮一賞を取ったことで、出版へのGOサインにつながった、と考えていいのでしょうな。

あるジャンルで、ベストセラーや高視聴率の番組が出ると類似書というか同じジャンルの企画が通りやすいのは間違いないないらしく、

K-1が低視聴率だった、ざまあみろ」とか「ボクシングが停視聴率だった、ざまあみろ」とか「ガチ相撲が(略)」
とか言ってると総合格闘技のテレビ地上波復帰はますます無くなる…みたいな。


この本は「証言集」化。新極真会は取材拒否

「はじめに」より。

今回本書を書くにあたり、私たちはひとつの基準を設けた。それは、著者としての主張はできるかぎりいれずに、事実のみを記すということだ。そのため、すべての出来事は当事者、またはその関係者の言葉によって構成している。
(略)
同じ出来事に対してまったく正反対の言葉が寄せられることもあったが、極力平等に各人の意見を記している。
ただ唯一、私たちの考えを理解してもらえず、取材を拒否された組織がある。新極真会だ。何度も本書の意図を説明し、最終的には顧問弁護士を通じて取材申請を試みたが・・・(後略)

その弁護士を通じた書面などのやりとりも掲載されていて興味深い。もちろん新極真会には、ここに著者の視点から見た主張以上の、いいたいこともあるだろう。