自分は気づけば「名称問題コレクター」になっています。名称をめぐる問題は、さらに大きく自分が追っている「見なしの自由」の一部であること、また正統性と正当性をめぐる論争とも重なるからでしょう。呉智英の流れも汲んでいるか（笑）。
多人種シティーの再建：ロス暴動２０年／上 手を取る黒人と韓国系
１９９２年４月２９日。スピード違反の黒人男性を暴行した白人警察官に無罪評決が出た日から、人種のるつぼ・ロサンゼルスは「憎悪」に満ちた放火や略奪がはびこる暴動の町と化し、大きな爪痕を残した。あれから２０年。米国では建国以来、初の黒人大統領が生まれ、「人種の壁」を崩したかに見えたが、差別は今も消えていない。焼け跡からの復興、傷ついた住民の和解……。巨大な多人種都市で続く再建の光と影を追う。【ロサンゼルス堀山明子】
市南東部のショッピングモールで２４日開かれたアフリカ系（黒人）の米国人団体主催の２０年記念行事。来賓スピーカーの中に韓国系米国人女性で韓人キリスト教コミュニティー開発協会代表、へビン・イムさん（４６）の姿があった
（略）
黒人と白人の対立に加えアジアからの新興移民としてビジネスで成功した韓国系の存在は、黒人からの新たな攻撃対象となり、２０年前のロス暴動ではコリアンタウンでの襲撃が相次いだ。
イムさんは２０年の行事を和解の契機にしようと地元の教会幹部らと朝食会を始めた。「韓国系が被害者だなんてとんでもない」と黒人の地域指導者に非難されたこともある。「認識の違いを知ることから始めるしかない。韓国系が行事に参加できたのは信頼への大きな一歩」。イムさんは地道な努力の成果を語る。
ロス暴動の表現も人種間で違う。一部の黒人は「蜂起」、非暴力を唱える黒人や中南米系は「社会不安」。イムさんらは、だれでも行事に参加しやすいようにと行事の実行委員会を「４２９」（暴動開始日）と名付けた。
「くそう、また一休のとんちにしてやられたわい！ 新ェ衛門よ、なにをにやにやしているのじゃ！」とか日本国王・足利義満がじだんだを踏みそうなとんちですが、まあある事件・事象をどう命名するかという部分がセンシティブな政治問題であるという点では、どこかの海にも通じるような通じないような。
日本も微妙なものはぜんぶ年や日付にしちゃえばよくね？365しか選択なくなるけど。
そういえば5.15事件とか2.26事件とかも、だれが言い出したのかね。事件の内容に触れず、たんなる日付にするっていうのは。これもロス暴動のように、価値判断に触れないという意識があったのかな。
