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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ウォール街占拠運動、「兵站」軽視で敗れる?

右に茶会あれば、左に占拠あり。
ということだが、最近「多数の逮捕者」という記事が目に付くようになった。


日本の商業誌などによる米国メディアウォッチではあまり登場しない、米国の保守メディアによる報道を紹介する「苺畑」ブログは、この「ウォール街を占拠せよ」問題に大して1カテゴリーを作っている。

http://biglizards.net/strawberryblog/archives/cat-147/cat-274/
■「ビバパレスチナ!」ボストンで反銀行デモが反イスラエルデモに豹変
■左翼デモ現場で次々に起きる婦女暴行、バルティモアの主催者は警察に届けるなと参加女性達に警告、スコットランドでは集団レイプも発生
■激化する左翼都市占拠デモ、あちこちで警察や一般市民と衝突、ついに死者もでる
■オキュパイヤー出て行け!大迷惑を被っている商店街が抗議通告
■オキュパイヤー出て行け、その2:ウォール街オキュパイヤー達に立ち上がるNY商店街

見出しは過激だが、おそらくあれほどの大集団が長期間滞在する形で運動をすれば、数々のほころびは出て来るものなのだろう。
そう、そこなんだ。
あれほど多数の人が長期間、自宅ではないところに集まり、集団それ自体の行動で示威効果を示す……。これ自体は平和的で効果的な、デモンストレーションなんだろう。
しかし、長期間にまたがると、食料、排泄物、騒音、性、犯罪……などの問題が発生する。
「ゲリラは魚、住民は水」ではないが、上のブログ記事にあるように

「ここへ来て、私たちの食品や毛布や洋服や本や医療品を無料で受け取るなら、何か返す必要がある。」と26歳の女性。「あまりにも多くの人がもらって当然だと思ってる。」

ロサンゼルス占拠運動は、これまで「平和的」だったが、たった一日で三件も暴力事件が起きたこともあり、市長は「半永久的に占拠を続行させるわけにはいかない」と発表

「何すんのよ!断りもなく人の身体に触らないでよ!何処の誰かも知らない人に触られたくないわ!」

商店街の人々は、オキュパイヤー達の行為は彼らが代表するとしている99%に打撃を与えている、と怒る

「奴らは物を壊すは盗むは、うちは客用化粧室を閉鎖してお客さん達を下の階にある従業員用トイレに案内しなきゃならないですよ。」「あいつらがうちの門に何をしたか見てほしい」

と、周辺住民の離反が生まれていく。
もし今回、占拠運動を潰そうとする「1%」の陰謀機関があったとするなら、じっと待っていて上のような声をが生まれるのを待つ、という戦略をとったのかもしれない。だとしたら、知恵者と呼ばざるを得ない。(実際は偶然で、そんな戦略なんてなかっただろうけど)


こうなってみると、やっぱり「兵站」がダメでは何事も上手く行くわけ無いし、地元の支持も得られるはずはない、と旧日本軍のダメさがリアルに納得が行く。
数年前の「年越し派遣村」やエジプト・タハリール広場の抗議運動はその兵站が、うまく行ったほうなのだろうか。
世の中のどっかに、なぜか隠れている軍事問題に詳しい人が、座り込み抗議運動(デモ行進含む)の”兵站”の面を研究・考察してほしいもんだと思いました。