別冊少年マガジンで進撃の巨人を連載、このマンガがすごい!2011年1位に輝いた諌山創のブログが「現在進行中の黒歴史」。
この最新エントリが興味深い
http://blog.livedoor.jp/isayamahazime/archives/4388712.html
この漫画には、壁の中が安全だと思ってた人(飲んだくれ駐屯兵ら大半の人々)と、壁の中が安全とは過信してない人(エレン、アルミン、調査兵団)がいますが、今回の震災で自分がどっち側の人間かがわかりましたね、
(略)
周りの人の反応が、いわゆる「駐屯兵団」側か「調査兵団」側かに分かれてる事に気がつきました。姉と妹が隣駅のマンションに二人で住んでいるんですが、妹は軽くパニック状態でした、チェーンメールを真に受け・・・(略)「三人分の飛行機を予約したから明日(実家の)九州に帰るぞ」とのメールが来ました、
こいつ何とち狂ってんだ...「お前だけ帰れw」と返信し、妹は九州に帰りました、
(略)
水道水にヨウ素が〜の時、アシスタントさんが「あの...水買ってきていいすか?」
と言い出しました、「大丈夫みたいですよ」と言うと「どうして確信できるんですか!?」との事、
他にも放射能対策にマスクを濡らすとか買い占め報道とかを見て、そのたびに自分は「何を大袈裟な」と思ったんです、
しかし、自分は何を根拠に「大袈裟」だと信じきってたのでしょうか?
どうして確信したんでしょうか?・・・(後略)
「壁」というのは以前にもhttp://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110227/p1 で紹介した、前半のキーポイントになるこれの話ね。
「調査兵団」側の人間は、「駐屯兵団」の側の自分から見ると大袈裟に見えます、だから「落ち着けよ、お前びびり過ぎだよw」って言いたくなるんですが、その真意は、「安全だと思い込みたいのに不安な気持ちにさせんなよ」って事かもしれません・・・・
同時に思うのだが、こいいう現実社会、時事問題を自分の作品世界にすっと置き換えて考察する事ができる、このへんのセンスもまことに類稀なものだなあ。あの作品世界が、逆にこの震災を受けて変わっていくこともあるのだろうか。変わるにせよ変わらないにせよ、「楽しみだ」という言葉を使うのもなんだが、注目したい。
「進撃の巨人」最新刊4巻は来週発売。
- 作者: 諫山創
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: コミック
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