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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

カダフィ大佐TV演説。歴史はこれに「最後の」という形容詞をつけられるか。

■@Tamny_in_Africa さんの「カダフィ大佐演説翻訳」とその反応
http://togetter.com/li/104442

現在の反体制運動に対する措置は、既に独裁者とはいえ一国の指導者、もと”革命家”?…としての最後の矜持をも失ったかと思わずにはいられんが、逆に「なりふり構わない暴力行使」が権力維持には有効だということを見せ付けるかもしれない。内部の離反も相当に進んでいるらしいが、どうなるだろうか。
 
にしても、この演説。

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アルジャジーラカダフィ大佐「デルナは反乱者たちの手に落ちた。デルナの馬鹿野郎共!この国を米国の手に落としたいのか?ソマリアパキスタンイラクアフガニスタンのように米国に支配されたいのか?」 #libjp
Tamny_in_Africa
アルジャジーラカダフィ大佐「現在起きているのは犯罪的な行為である。武力をもって犯行する者、スパイ行為を行う者、リビアの主権を犯す者たちは皆死刑に処されるであろう。」 #libjp
Tamny_in_Africa
アルジャジーラカダフィ大佐「もし今暴れている若者たちが、過ちに気付き許しを乞いても、今回は寛大な対応は望めないだろう。」

このへんはともかく

アルジャジーラカダフィ大佐
「もし私が大統領であれば辞任しただろうが、そもそも辞める役職がないのだ。」 #libjp

まあそりゃそうだが(笑)。一休さんのとんちじゃねぇよ。
しかし、ことここに至ると、一種の「道化」が生む効果というのも考えが及ぶ。中東の狂犬と呼ばれたカダフィの奇矯な言動はいろいろネットを探せば出てくるが、それは冷笑を呼ぶと同時に、彼の存在、体制自身のはらむ悪・諸問題を過小評価することにつながっていなかったか。
ひと事ではない、80年代末から90年代初頭にかけてのの北朝鮮を見る視点は…日本では「地上の楽園」という幻想を崩す効果があったものの…これに近かった。核問題が勃発するまで、あのズンドコ国家経営は冷笑の対象であったがゆえに、体制自体の危険度を覆い隠していた。

とはいえ演説に(二重通訳や140字制限の上での話だが)いささかの滑稽味が含まれていることも事実で、それに「ぷっ」と吹き出すことは悪い事ではないし、逆に独裁者を刺す針であるかもしれない。

BBC:「1時間近く演説をしていますが、一向に終わる気配がありません」とのコメントの後、中継打ち切り。

そういえば「ヒトラー 最後の12日間」で描写された、末期的状況の独裁者の怒りの言葉が、youtubeニコニコ動画ではお笑いパロディとして好まれているんだよなあ。
「総統閣下はグルーポンおせち料理に相当お怒りのようです」

ニコニコ動画には「総統閣下シリーズ」というタグもあった。
http://www.nicovideo.jp/tag/%E7%B7%8F%E7%B5%B1%E9%96%A3%E4%B8%8B%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA