毎年恒例というのも、忘れないようにするのはけっこう難しいものだ。
http://www.geocities.jp/karenn_502/diary/2002-06/2002-07e.html
時に元禄十五年十二月十四日、江戸の夜風をふるわせて、響くは山鹿流儀の陣太鼓、
しかも一打ち二打ち三流れ、思わずハッと立ち上がり、耳を澄ませて太鼓を数え
「おう、正しく赤穂浪士の討ち入りじゃ」
助太刀するは此の時ぞ、もしやその中にひるま別れたあのそば屋が居りあわせぬか、
名前はなんと今一度、逢うて別れが告げたいものと、けいこ襦袢に身を固めて、段小倉の袴、
股立ち高く取り上げし、白綾たたんで後ろ鉢巻眼のつる如く、なげしにかかるは先祖伝来、
俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手に、切戸を開けて一足表に出せば、天は幽 暗地は凱々
たる白雪を蹴立てて行手は松阪町…