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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

王と着席、で思い出したこと

 中井氏は先月二十九日の議会開設百二十周年記念式典で、秋篠宮ご夫妻に「早く座れよ」と発言したと指摘されている。
 自民、公明両党は一日の衆院議院運営委員会理事会で、事実関係を調査するよう要請。これに対し、民主党側は「発言は『早く座れ』ではなく、『立たせているのは失礼だ』との意味だった」と説明した。

てなてな、もんや。
これがもう少し本気の発言だったら面白かったのだが、こんなんじゃー特にいうこともないし懲罰たってできるのかわからん。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~yappi/tanosii-sekaisi/08_19thC/08-02_1792-93.html

・・・退位した今、すでに前国王はルイ・カペーという一市民にすぎないのだから、市民として裁判にかけるべきだという説。しかし、ここに突如としてサン・ジュストという25歳の若者が登場する。「国王は、新しい原理において裁判されるべきである。」─その原理とは?「人は罪なきものとして王たりえない」─それはどういうことか。「主権はそもそも人民にしかありえないものなのだ。これを正当な理由もなしに個人的に独占している国王なるものは、その存在自体がすでに悪なのである。したがって、これを単なる市民として裁判することは間違いである。」「その中間は認められません。この男は、王として統治するか、さもなくば、死なねばならないのであります。」これが、静かに言い放たれたサン・ジュストの結論であった。1793年1月14日、いよいよ国王裁判に決着がつけられるときが来た。

というような雰囲気を、なんとなく期待していた。いや、イメージ的にはなんかね、王と議会は国を二分して対立、のイメージが。
と、同時に子供のころ読んだ

王子と乞食 (岩波文庫 赤 311-2)

王子と乞食 (岩波文庫 赤 311-2)

を思い出したなりよ。(まだこのタイトルで堂々と岩波が出しているとは…)
お話の骨子はご存知の通りで大幅に略するが、”こじきのトム”として世間に放り出されたエドワード王子は、とある没落貴族に保護される(もちろん、王子という話を信じたのではなくただ可哀想だから拾ってくれた)。だが王子はそこでも王として振る舞い、「余の前で起立しないとは無礼な!」とか言い出すのでなんとも自分の家なのに落ち着かない。
困ったその没落貴族は「余を保護してくれたお礼に何か褒美をやろう」と言い出した王子に「では領土や位の代わりに『王の前で着席できる特権』をわが家に下さりませぬか?」と要請。、この特権を授けられて、貴族はほっと
くつろげるようになったのでした(笑)。
話の中では別の一族に「国王の前でも帽子をかぶる特権」があった、という記述もあったような。
この特権は実はクライマックスの伏線のひとつでもあるのだが、同時にエピローグで「その数百年後、子孫が英国王の前でも着席していたが、由来を紹介され…」というふうにもつながっていた。
今回の報道を聞いて、ちょっと懐かしかった、というお話。