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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「石井慧(とその相手)問題」に関し、kamiproの石井擁護論を読んで考える

kamipro最新号に、石井慧のインタビューと、「石井慧を考える」座談会が載ってます。

kamipro No.153 (エンターブレインムック)

kamipro No.153 (エンターブレインムック)

■日本格闘技界復活へ、どうなる大晦日決戦!
☆テレビと競技の狭間で悩める男 石井慧 独占インタビュー
「僕だって本当は視聴率を気にしないで試合がしたい」
 
柴田勝頼に完勝するもファンからはブーイング!
この男はなぜ嫌われてしまうのか? 考察! 石井慧座談会

さてそれを読んで、以下紹介しつつ感想を述べてみたい。

石井が桜庭の名前を出したのは、kamiproが原因だった!?

聞き手は堀江ガンツ氏。さすが手だれのインタビュアーだけあって、癖があると言われる石井の信頼を得たらしくトークもはずむ。
そしてはずみ過ぎて。

−(略)石井選手の発言に対して、桜庭選手がどうやら怒っているっぽいんですよね。
石井 えっ!?なんでですか?
−(略)「大晦日はバーサクとやりたい」という発言に対して、即ブログで「自分のことを聞いたこともない(略…http://geispot.blog120.fc2.com/blog-entry-1650.html 参照)…アリスターとかいるじゃん」って書いてたんですよ。
石井 そんなに怒ってたんですか?(略)桜庭さんに言っておいてください「最初から本気でやろうと思っていません。話題になればいいと…(略)本気じゃないですよ!前にガンツさんが、『桜庭さんとやったらいい』って言ったんじゃないですか。
ーあ、僕のせい(笑)。

がははのは。あまりインタビューが盛り上がりすぎるとこうなる、ということかも(笑)
うん、これは以前に「桜庭vs石井が見たい」とかいった人が悪いということで、こちらも納得しました(笑)。ちなみにぼくは業界の筋や仁義、そして競技性を重んじる真のMMAファンなので石井vs桜庭が見たいとは思いません。ほんとかよ。
というかそんな一節あったかしら。あまり印象にも残ってない。
【追記】コメント欄より。special号であったとか。

id:fullkichi1964 2010/11/26 04:53 kamipro special 2010NOVEMBER号(D16総括号)の102ページにサク対石井を勧めるガンツ発言はありますよ。

kamipro Special 2010 NOVEMBER (エンターブレインムック)

kamipro Special 2010 NOVEMBER (エンターブレインムック)

ガンツ「(前略)MMA初心者と言っても、このところヘビー級相手に連戦連勝のミノワマンに完勝できるんだから。これはじつに凄いことでもあるし、次に誰とやるかというのは気になりますよね」
井上「だれがいい?」
ガンツ「サクが一番いいんじゃないかな」
井上「あー、俺もそう思った(略)」

井上崇弘まで応じてるよ(苦笑)。

その他材料&朗報!今後石井が軽い相手と戦うことは無い?

石井 「だから、なんで自分が軽い相手とやってるとか言われなきゃいけないのだ…試合前日に出場を承諾してくれた柴田選手にも失礼だし。

それなのに、石井慧が軽いの選んでるみたいに思われているんですよね。
(略)
吉田(秀彦)選手なんか、自分より全然重かったじゃないですか!
(略)
石井「知ってたら自分『相手は誰でもいいですけど、軽いのだけはやめてください』って言ってますよ

さて、こんなところで。
今ブログを「石井慧」で検索したけど、僕は柴田勝頼が選ばれるまで、それほど石井批判を書いていないですね。しかし、今回商業誌で語られている論点をばしばしっと先取りしていたという自負は正直ある(笑)。
そういうのを拾っていこう。
 

石井慧vsミノワマンについて。

石井自身も

石井 自分にとってはミノワマン戦だってチャレンジでしたからね。相手はプロで48試合ぐらいやってて、僕は4戦目ですよ。こんなの体格差以上のハンデじゃないですか。

と言っているが、
なんと、当ブログは実現するより先に書いてた!!そういや後日、谷川さんが挨拶に着たいと言ってたかな。ちなみに私はヨーカンよりカステラが好きなので、そこんところよろしく。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100112#p1
で、トーナメントを制したミノワマンは、このあとどうするのか。
(略)
「vs石井慧」を考え付きました。
キャリアの浅さでイーブンと考えるという方法。
なに、お茶の間には体格差とかわかりゃーしませんって。見れば分かる?それはサップとホンマンに勝った映像をみせれば「おやまあこの若い子、どんな大きな相手でもへっちゃらなのね」「石井はホンマンよりはちっちゃいのう」となるからOK。

……ほめては、いないか?(笑)
 
本題に戻って。座談会でもこう識者が言っている。

ガンツ ミノワマンなんてぜんぜん弱くないじゃん。
橋本 ミノワマンなんか、スーパーハルク王者だからね。
ガンツ だって石井はミノワマンのことを「凄いヤバい選手だ」と思ってたんだよ。ミノワマンってプロで50戦近くやってるわけだから。それえが見せ場なくワンサイドなんだから「石井戦のミノワマンはプロ失格」という声がどこからも上がらないほうが不思議。

これに関しては、こういう深い論考(自称)を以前しますた。
■KIDがダメならミノワマン!・・・しかし今思う、DREAMが確立したハルク路線とは何か?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100918#p1
これは他の人のブログ
■結局のところ一番未知数なのって石井の実力よりミノワの実力だと思うのですよ。
http://blog.livedoor.jp/joachim_hansen/archives/51546735.html

要はミノワマンって「真剣勝負だが測定不能」の試合をずっとしてるわけで、その中でソクジュKOという金星どころかプラチナ星も挙げつつ、柴田勝頼に負けるとか船木誠勝に負けるとか、錆鉄星?もゲットしてる選手なわけで「全然弱くないじゃん!」と断言できる選手なんでしかねぇ。スーパーハルク王者もねぇ……それって「何十億分の何」なんだと聞かれればちと迷う。

つうか識者にガチで「ミノワマンのミドル級ランキング」順位をつけてもらおう。

「全然弱くない」と識者が言うミノワマンだが、いまKEI山宮に勝てるか。近藤有己に勝てるか。藤井陸平に勝てるか。三崎和雄に勝てるか。かつて2連勝した佐々木有生に勝てるか。金泰泳にリベンジできるか。泉浩に勝てるか。桜井隆多に勝てるか。おでん中村に勝てるか。
俺は彼らにミノワマンが全敗してもおどろかねー。
いくつかは実際にDREAMで組めそうだが、やってみたらええねん。

「それなりに動けて、寝技も知ってる100kg台選手(若手)」とミノワマンがやるのは初めてじゃね?

ミノワマンの対ハルクにおけるマッチメークはなかなか巧妙で、優れていたとあらためて認めるけど「寝たら何もできない」とか「肉がありすぎてスタミナ皆無」「年寄り」とか、でっかくあからさまな穴が多数あったこともまた事実。
まあ興行上無理なことは承知の上だが、ミノワマンに石井が勝利したのが本当に凄いかどうかは「ミノワマン試練の3番勝負」として、「MMAキャリア数戦だがグラップリング歴は長く、体重100kg級の20代選手」とやってもらって比較するとわかるんだがなあ。
あ、SRCとの友好関係があるんだから「キン肉万太郎」っていいんじゃない(笑)?
そして「キン肉万太郎がちょうどいい相手じゃない?」ってのは、石井慧にも適用できるなあ。あっちはキャリア1戦だが、柔道よりレスリングのほうがMMAに適用しやすいってところでイーブン扱いで。

柴田だって一泡ふかせられた? でも秋山の「お茶濁し」の材料だし(笑)

ガンツ (略)みんながなぜ批判するかというと、ミノワマンや柴田が”負け役”をやらされてると思ってるからだと思うんですよ。でも体重差はあるけどキャリアが全然違うんだから一泡吹かせられると思うんだよね。

でも、秋山成勲柴田勝頼と対戦すると、発言者が当時「露骨なお茶濁し」とか「秋山業」と批判してたレベルの選手なわけでねぇ。最近に限るとミノワワマンが「ヘビー級に連戦連勝」なのと対照的に「同階級の選手に連戦連連敗」だったし(笑)
ちなみに秋山vs柴田の対戦時、試合数こそ秋山は柴田の倍だが、MMAデビュー後の年数としてはむしろ柴田のほうが長かった(柴田2004年4月、秋山同年大晦日)。
そんな選手に体重差とTKO後2週間のドラドラが乗ったんだから、やっぱり泡は期待しすぎというか。

うーんなかなか書ききれない。

この座談会にスペースがあって、書き込みしていけるならもっと沢山書けるけど、そうじゃないと一度紹介してから意見を書くので難しいな。

以降はちょっとだけ箇条書きに
・「柴田を最終的に選んだのはTV局やマネジメントで石井ではない」←そこで石井とは言わない、石井のマネジメントはなぜ選んじゃったのか。
 
・「軽い相手になったのは緊急事態や視聴率対策で結果的にそうなった」→ただ今回って、当初予定のアンズ・ノトリアス・ナンセンもそもそも一回り小さくね?(通常体重で93kg程度)
 
・そもそも石井「TVの目玉として相手は知名度優先の大物じゃないといけない」という命題と「まだMMA経験は数戦の若手。それに見合った相手と戦い地道に経験を積まないと」という2つの命題が矛盾していることはよく分かる(ツイキャスでもそう言ったね)。・・・ただ、石井は別に「TBS格闘技とは別に、地道で互角な相手と戦う」という選択はできる(できた)んじゃないかしら?「興行の目玉だから地道で互角な選手とは、日本ではやれない」というのは、ある程度当人が選んだ道ではある。
 
・「知ってたら自分『相手は誰でもいいですけど、軽いのだけはやめてください』って言ってますよ」<結局最終的な拒否権や、自分の要望を伝える余地がある? としたら、今回は、ねぇ。
 
吉田秀彦は自分より重い<でも、一番骨格にあわせた最小体重だったであろう互いの現役柔道時代、吉田は男子78kg級で石井は100kg超級だし(爆笑)。吉田の現役晩年のあの体重は年齢を重ね、試合のダメージで腎臓もひとつ壊死して(ホント)減量しづらくなった結果だと聞きますが。
 
・そういえば公に初めて石井のスタンスを批判した格闘技関係者って小川直也だよね、たぶん。

 http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101014#p1
小川直也石井慧を一喝「知名度や勝てそうかじゃ無くて、強い相手と戦え」正論だが…

石井は遠回りしようとしてる。その時の一番凶暴で、危険なやつとやらないと価値は上がらないよ。40過ぎた選手より、一番脂が乗ってるやつとなんでやらないの?自他ともに認める強いやつと正々堂々とやって、一方的に勝たないと意味がない。なんで桜庭選手とやるのか、意味がわからねえな。言われた桜庭選手も迷惑だ。格闘技をかじったくらいのやつに指名されるんだからな
小川直也がいうと説得力が無いともいえるし、逆に説得力が増すといえるかもしれん(笑)ステファン・レコとかジャイアント・シルバは2004年当時「一番凶暴で、危険なやつ」だったかどうかはこの際置いておけ、だ(笑)。

ついでだから、じゃあ本当に石井側から見て今後戦ったらいいんじゃないの、という相手を考えてみた。

マーク・コールマン
マリオ・スペーヒー
中尾”KISS”芳広
戦闘竜
ガン・マッギー
ヴァレンタイン・オーフレイム
イリューヒン・ミーシャ(元気ですかぁ?いまどこ?)
ヒース・ヒーリング
■ダニエル・スバーン
■ビッグ・ジム・ヨーク
 
どうでしょう、実際にDREAMがブッキングしやすい、微妙感が漂う選手をそろえてみました。