猪瀬直樹メルマガ
◆◇◆ 猪瀬直樹最新刊 ◆◇◆
◆◇『ジミーの誕生日─アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」』◇◆
◆◇◆ (文藝春秋)税込1500円 ◆◇◆
昭和23年12月23日、真夜中の巣鴨プリズン。
時計の針が午前零時を回るとともに、7人の男たちは13階段を昇り始めた。
東條英機、土肥原賢二、武藤章、松井石根、板垣征四郎、広田弘毅、木村兵太郎。
「大日本帝国万歳! 天皇陛下万歳!」
最期の声が、凍てつくコンクリートに響いた。
・・・だが、なぜ彼らはその日に処刑されなければならなかったのか?
その日は、皇太子明仁の15回目の誕生日だというのに・・・。
猪瀬直樹からのメッセージ。
「これは単なる偶然ではない。皇太子明仁の誕生日に東條英機が処刑されたという歴史的事実をひとつの暗号とみて戦後史を読み解くべきではないか」http://www.amazon.co.jp/dp/4163721304
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実は猪瀬自身、漫画原作を手がけた「ラストニュース」や週刊文春の短文コラムで、この話の骨格を書いており、「ああ、あの話ね」と受け止めたのでスルーしていたのだが、どうもなかなか評判がいいようです。読んでみるかな。
あっ、そうだ「ラストニュース」ってあんまり好きな作品じゃないからブックオフでも無視していたけど、この回だけ買えばいいじゃん。そうしようそうしよう。
最初この話を聞いて思った…というか感心したのは、「なるほど、権力が(…権力じゃなくても…)日付を選んでやれることはある。その日付を、別の何かの日付に絡めて、影響を与えるためにやることもできるんだな」と。
旧日本軍の伝説として「何かの記念日に勝利したり陥落させようとするから、守る側も予想してその日は特に守りを固めてるため損害が増えた」というのがあり(笑)、そういうのは論外だが、もしGHQが偶然ではなく意図的にこの日を処刑日に選んでいたのなら、なるほど奥が深いというか、いろいろ考えがあるなぁと思う。
もっとも、たとえば当時15歳の皇太子が成人・即位したとき(もっとも天皇の地位も当時は保証の限りではなかったが・・・)、彼が復古的ナショナリストとなっていて、この戦犯処刑が逆に反欧米のプロパガンダに利用される・・・なんて未来もありえたのだから、あまり長期的すぎる作戦もよしあしだ。
あと、猪瀬直樹が副知事職を務めながら、こういう本をまとめたのは素直にすごい。
公私混同と言われるかもしれないが、ぜひ東京都庁で、石原慎太郎氏と出版記念の会見をしてほしい。
つーかまた並んで立ってほしい(笑)。ゴーマンブラザーズふたたび。
- 作者: 猪瀬直樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 単行本
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