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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

2009年漫画ベスト・・・と、本日「このマンガがすごい!」発売のはず

一応いま、デファクトスタンダードとして最大の権威となっているマンガ賞に敬意を表して。
それに影響されたと思われるのも癪なので、つくっとこう。
ただ昨年とか、過去に選出ずみの作品は、あえてはずそうと意識が働くことを断っておきます。
(実際に連載が続いていて、それを楽しんでいるのにそれをやると逆に不公正だ、という考えもわかるんだが)
<過去のベスト>
2006年
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061230#p2
2008年(2007年はお休みしてた)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081231#p4

1位 「風雲児たちみなもと太郎

「既に選定済みの作品は、はずす意識が出てくる」と言ったそばからアレだが、実は「コミック乱」での奇跡の連載再開から、100回目を迎えた記念の年なんです。それ抜きでも、今メーン級で出ている吉田松陰を「聖なる愚か者(正直すぎる男)」として描くキャラクター造形が、個々のエピソードをギャグとして翻訳するみなもとテイストにとてもよく嵌まった。あとこの時代は、地球規模の帝国主義を「同時中継」する必要があるんだが、この漫画は今までその世界各国の動きを紹介する「種まき」を行っていたため、収穫も豊かになっています。

風雲児たち 幕末編 15 (SPコミックス)

風雲児たち 幕末編 15 (SPコミックス)

2位 「からん」木村紺

木村紺の学園女子柔道漫画「からん」が,格闘技漫画として凄い件(アフタヌーン
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090725#p2
柔道漫画「からん」続報 主人公vs主人公の先輩(師匠格)の寝技対決は?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090810#p3

で紹介済みですね。すでに書いちゃっているというのはこのブログが機能している証ではあるが、ちょとさびしい。
その後もサブキャラが「カメラアイ(見たものをすべて映像で覚える記憶力)」の持ち主であり、その異能が気味悪がられはじめるという興味深い伏線が敷かれて面白そうなのだが、主人公による人間関係の意識的なコントロールの仕方、読者から「すごい人だなあ」と評価されるか「なんかエラソーなやつ」と鼻につくかギリギリな感じになっているかも。

からん(3) (アフタヌーンKC)

からん(3) (アフタヌーンKC)

3位 「少女ファイト日本橋ヨヲコ

わたし、これを「悩み戦隊トラウマレンジャー」とか悪口を言ったりしているのだが(笑)、いや実は褒めことばなんですよこれが。
こういうチーム群像って今も昔も、キャラごとの個性を際立たせようとするでしょう。
この作品って、バレー部のメンバーそれぞれがかなり重い、個人的な悩みを抱えている。それがそれぞれの個性になっているのと・・・あとひとつは、その悩みがそれぞれ独自の「やさしさ」を生み、たとえばあるメンバーのAの悩みは、Bの悩みを持っている別の子が、そのBの悩みを経験した人ならではのやさしさで助けてあげることができる。そしてそのBの悩みを、Cの悩みを持つ子が・・・・という、その相補関係が面白い。
かといって深刻になる前に、ちょっとしたコメディにもその悩みを転化させたりもしていて、そのさじ加減が絶妙だと思います。
その一例。
実家が大物ヤクザであることに悩んでいた子が、自分の母親が大女優で、しかも自分の片思いの相手(かなり年上)が母親に惚れていることを悩む子を助けようとする。
その子の母親と、片思いの相手の不倫報道(濡れ衣なのだが)を見て、実家に電話し・・・

あと作者の出世作G戦場ヘヴンズドア」と、実は世界がひとつながりになっていまして、この種の趣向が僕は大好きだったのでボーナス点を追加した。

少女ファイト(6) (KCデラックス)

少女ファイト(6) (KCデラックス)

4位 「プロレス『地獄変』」原田久仁信

これを今年のベストに入れてないすべてのランキングは「カテエ」の一言で済む。

プロレス「地獄変」 (別冊宝島 1630 ノンフィクション)

プロレス「地獄変」 (別冊宝島 1630 ノンフィクション)

5位 「友達100人できるかなとよ田みのる

昨日、このキーワードを作ってみたので、それを以って紹介にかえよう。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%cd%a7%c3%a3100%bf%cd%a4%c7%a4%ad%a4%eb%a4%ab%a4%ca
もともとSFを志向していたが、芽が出なかったので恋愛物に切り替えたら「ラブロマ」がヒットした…という経歴の持ち主が故郷に錦を飾った。だがそもそも、この人は藤子一族が開発した「すこしふしぎ村」の出身だった(笑)。
で「ラブロマ」が、なんかおかしいほど理屈詰めでレンアイしようとする奇妙な男の子を使って恋愛漫画を解体したように、「30過ぎて妻子がいる、しかも小学校の先生」の意識をもった小学生が、そういう視点から「子ども同士の友情(など、さまざまな人間関係)」を見ていくという趣向が、なかなか面白いストーリーを生んでいます。
もっとも5位に入ったのは、ブログにも書いたように、この前11月発売号掲載のストーリーが格別面白かったから。それでぐっとランクがあがりました。

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)


わあ、アフタヌーン・イブニングが上位独占しちゃったな。これはあんまりイクナイのだが。

他の注目作品まとめて

そばもん」「あずまんが補講編」「ヌイグルメン!」「鉄腕バーディ」「電波の城」「信長の忍び」「さよなら絶望先生」「深夜食堂」「なんと孫六」「オールラウンダー廻」「自殺島」「人生画力対決」・・・などなど。


結構多くの作品を、自分がキーワード登録しており、それが人気を呼ぶとなんとなく「『俺の作品』も人気が出てきたなあ」とうれしくなります(笑)



本日「このマンガがすごい!」発売でいいんだよね?

http://d.hatena.ne.jp/asin/4796675159

  出版社/メーカー: 宝島社
発売日: 2009/12/10
メディア: 単行本
ISBN: 9784796675154

このマンガがすごい! 2010

このマンガがすごい! 2010