大変興味深い話だ。
「政治的敗者は政策過程から退出すべきか――山口二郎論説に寄せて」
http://d.hatena.ne.jp/kihamu/20091020/p1
山口氏の論説に対する反論は、ほぼ同意。
それに付け加えるなら「権力党」というのを言い換えて「政策実現党」とすれば、イメージはよくなる(似た名前の党はほっとけ(笑))んで「A党でもB党でも、私がベストと思う政策を採用してくれれば協力するだけだ」のはスタンスとして「アリ」だろう。ついでに審議会とかの委員になるのと新聞紙上での提言はまた違う話だろうし。「提言」と「批判」の間の差だって、そんなにあるわけではない。
私は「政権交代を理由に過去の政策ブレーンをはずし『てもいい』」というのと「はず『さねばならない』」の混同だと思う。
ところで、山口氏の「学者の党派コミット論」は面白い。
・・・経済的自由を尊重せよなどというお説教は、野党になった自民党に授ければよいではないか。
政権交代によって一つの政策主張が退けられたら、それを支えてきた学者、専門家も敗北したことを認めるべきである。言論に携わる者は、自らの主張が人々に受け入られらない場合、すべからく「時に利あらず」という感覚を持たなければならない・・・
私は最近、日刊ゲンダイやパックインジャーナル、FOXニュースや産経新聞などを題材に「反権力」とか「御用」という言葉の意味が大いに変わってきている、という話をしていた。
その魁として書いていたのが「まもなく山口二郎氏は『御用学者』だなあ」というネタ(笑)。
ネタであると同時に、こういう用語の意味は変わるんだよ、というかそれが本道なんだよ、という啓蒙をこめたつもりだ。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090621#p3
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20091008#p4
で、今回の言論はなんとなくそれを追認してくれたようで、個人的には嬉しいっす(笑)
紹介をすっかり忘れていたが、山口二郎の総括的な文章が
http://uonome.jp/article/yamaguchi/603
に掲載されています。