鳩山政権になる前、小泉構造改革から安倍政権にいたるまで(安倍政権までが「反官僚」的なスタンスに立ち、それなりに真面目に改革を進めていたと思う)の段階から「官僚の抵抗術」に関して、審議会に参加した委員側や、元官僚から具体的な体験談やノウハウを聞くことが多くなった。それをあとでまとめてみたいと思っている。
なにしろ権限自体は間違いなく政治家・大臣・もしくは諮問の委員にあるはずなのに、じゃあどうコントロールしているのよ?というところを聞くと、会社やサークル、格闘技団体にも応用が利くんじゃないか?と思うことしばしば(笑)。
ま、資料も膨大にあるのでとりあえずそれは今後の課題として、それに関連して最近のをふたつ。
■官僚の情報操作能力
http://www.jimbo.tv/commentary/000592.php
・・・ある方針を、その方針のもともとの趣旨よりもずっと厳しいものとして伝えたり、拡大して伝えたりすることで、そのバックラッシュ(悪影響)が出るように仕掛けをして、結果的にその方針に批判が集まり、方針そのものを撤回させるか、もしくは骨抜きにするというのは、なかなか高等戦術に見えます。
恐るべしや、官僚の情報操作能力!
http://www.the-journal.jp/contents/ny_kanehira/2009/09/post_36.html
・・・・・・もし、核密約文書破棄が証明されるのであれば、次のことがらが明らかにされなければならない。外務省内でいつ(2001年の○月○日、何時頃に)、いったい誰の発議によって「核密約」関連文書の破棄が命じられたのか? それに先立ち、何らかの合議があったのか? 破棄を命じたその人物の肩書はどのようなものか? その時のその人物の具体的な言い方はどのようなものだったのか? 「破棄してください」? 「適当に処理、お願いします」? 「始末してください」? その破棄作業を実際に行った人物は誰か? どのように行われたのか? 焼却? 水に溶かした? シュレッダー? それは外務省内外のどの場所で行われたのか? 破棄の事実は外務省内のどの範囲の人々が知っていたのか?
その上の部分、西山記者の取材活動についての意見は、日垣隆が「秘密とウソと報道」で書いたように全く別種の問題なはずだ、と思うが、引用部分は全面的に賛成。

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ちなみに、全く同様のことが1995年の「オウム真理教・TBSビデオ問題」でもなされるべきだったと思うのだが(笑)、金平氏が当事者でもないと思うのでそれ以上はつっこまない(もし当事者だったらツッコみ権留保)。