特定の格闘技の試合結果と信心は一切関係がございません。失礼いたしました
ということを言った人はいないが、
「ビタミン、トレーニング、神への感謝」を勝利のたびにアピールしていたプロレスラーはいた。
関西エリアの毎日放送で2009年8月30日放送の衆院選開票特番で、コメンテーターとして出演した落語家の桂ざこばさん(61)が、公明党候補の相次ぐ落選について、「落ちるということは、信心が足らんということなんですか?」と発言していたことが分かった。
出演者からは、「それは政教分離ですから、それは違うでしょ」とすぐにフォローがあった。また、番組の女性アナウンサーが、「特定の政党と選挙結果、信仰心は一切関係がございません」と…(後略)
http://www.j-cast.com/2009/08/31048498.html
何が言いたいのかというとだ。
桂ざこばの発言を「ヤロウ・・・タブー中のタブーにふれやがった・・・」って感じるのはまぁいいし、ある種の妥当性もあるんだけどさ、そのフォローで「選挙結果と信仰には一切関係がございません」ってのはフォローの方向が違うような気がするんですわ(笑)
試合とか受験で、われわれがお守りかなんか買って、それあげた人がいい結果が出ないとして。
「ごめんなさい、うまくいかなかったよ。・・・でも気にしないで、あなたのくれたお守りって、成功・不成功と一切関係なかったから!!」
と言われたら、ねぇ(笑)。
そもそも、こういう「信仰厚き人の受難」というのは「一切信仰と関係ない」とフォローするより、一種の神義論でフォローしたほうがいいと思うです。落選者は、みなヨブなのだよ。と。たぶん。
http://elemiya.asablo.jp/blog/cat/yobu/
9:11 神がそばを通られてもわたしは気づかず/過ぎ行かれてもそれと悟らない。
9:12 神が奪うのに誰が取り返せよう。「何をするのだ」と誰が言いえよう。
9:14 わたしのようなものがどうして神に答え/神に対して言うべき言葉を選び出せよう。
9:15 わたしの方が正しくても、答えることはできず/わたしを裁く方に憐れみを乞うだけだ。
さて、そんなこんなで。この前亡くなった伝説のディレクター、吉田直哉氏の
- 作者:吉田 直哉
- 発売日: 2003/06/21
- メディア: 新書
という本がある。あるとき、この宗教家の説法の現場を撮影することになった。収録前の挨拶に控え室へいくと・・・
(略)
「グイッとあけな。グイッと。」
「・・・いえ、これから撮影・・・。仕事中ですから」
「なにィ?それを言うなら、こっちだって仕事中だぞ」
黒縁の眼鏡の奥からにらまれ、これはからまれる、と確信したがコップを手にするのも勇気が要った。尋常ならぬ量のウイスキーなのだ。
こんなに荒っぽい飲みかたは見たことが無い。角ビンのウイスキーを大ぶりのコップのふちまでドクドク注いで、申し訳のようにほんの少しのビールをたらして割って、机の上に溢れさせるのだ。
(略)
創価学会二代目会長となって6年目の戸田城聖氏。
(略)
ひとくち飲んで不覚にもむせると「グイッとあけな」と目が据わっている。ビールをあおりながらウイスキーをストレートでのむのを、アメリカでボイラーメーカーと呼ぶ、というのは後に得た知識だが、ビールとウイスキーの量がこの場合逆転しているのだ。いかに教祖でどんなに酒豪でも、酔わないわけが無い。
(略)
そうこうするうちに屈強な若い人が呼びに来て、戸田氏は立ち上がった。ネクタイは右の肩の上にはね上がり、ズボンは下がってシャツの裾が半分以上出て、みるからに酔漢の姿である(略)。・・・そして、演台にたどり着いて両手を突くなり、いきなり「説法」ははじまったのである。
「おろかものが!」
開口一番の獅子吼が、この言葉であった。(略)
「このオレが、病気もなおらん信心をすすめると思うとるのか!」
このあと、「病気の治癒と信仰は一切関係ございません」といったお断りや訂正は出なかったようである。