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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

日食を基点に、歴史の正確な日付がわかるという話。

この前の日食は天候にたたられ残念でした。だが天文イベントはお天気次第ということは経験的に知っておくべきことで、これもまた人生(大げさな)。

ところで、今から書くのも遅ればせもいいところですが、日食というものの面白いところは一定の法則と原理を働かせて計算すれば、予言も予測もしやすいことですね。
文明が進んでいくと、とくに呪術的な意味合いから、「合理的な呪術(神学)」となり、さらにグレると科学に身を持ち崩す。
中国でも江戸期の日本でも、どこでも頭のいい人やある程度の天文学者は日食は計算できていた。


そして、さらに面白いのは、「過去にいつ起きたの」かも計算できるということ。
実はそういうことを計算する学問(天文歴史学?)というのがあるそうです。

その実に偉大な成果は
日食記録として有名な、メディア国とリディア国がまさにこれから戦争をしようというとき、一天にわかにかきくもり、崇拝する太陽が見る見るうちに消え、世界が暗闇につつまれたからさぁ大変。神の怒りだと両国は即座に講和条約を調印、そのまま両軍引き換えしつかのま平和が守られた・・・・というエピソードです。
ひょっとしてこれが、ひと昔前の冒険物語で使い古された「人食い人種(※差別的な当時の風潮を知るため、一部当時の表現を使用しております)につかまって、あとは煮られるのを待つだけだったが、そこで日食が起こって冒険者が逆に魔法使いだと崇められる」とういうパターンの根拠になったのかもしれない。
だがそれはともかく、天文歴史学の力でこれを計算すると、

紀元前585年5月26日

であることが分かるという。
マスカラスやブッチャーの実年齢さえ分からないほど歴史には謎が多いが(笑)そんな中で、紀元前の話が「何月何日に起こった」と分かるなんてとっても痛快で楽しいことではありませんか。


どうでもいいという方にはまったく縁の無いエントリーでした、すいません。


このことを知ったのはアシモフ

です。
これを読んだとき、「あとでお金をためてアシモフの科学エッセイを全部買い求め、全部読めばひとかどの科学通になれそうだ」と思ったものだが、当時おこづかいも少なく3冊か4冊でとめたはずだ(大学にはハードカバーの、アシモフエッセイ全集があったけどね。どこから出てたんだろう?)。
途中でやめた結果がこのなれのはて。マンモス西みたいや。


井沢元彦氏はとっぴな推論も多い「逆説の日本史」の中で、天岩戸神話は皆既日食がモチーフであり(まあ素人でもそう思うわな)「文明が出来上がりつつあるときのインパクトある”奇跡”が宗教をつくる」という観点から、アマテラスが女性神であることに注目、「卑弥呼が死んだときと日食が重なった(偶然ではないとする)ことが、世界にまれな「女性の太陽神」神話を作り上げたとする、

そしてそれは、西暦247年(248年にもあった)に  福  岡  で見られたので、邪馬台国九州説を井沢は支持している。(九州説はいま、旗色が悪いのだが)

逆説の日本史1 古代黎明編(小学館文庫): 封印された[倭]の謎

逆説の日本史1 古代黎明編(小学館文庫): 封印された[倭]の謎

ちょっとそのへんを引用しているページがありました。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/6213/kodaisi.htm
井沢が提示した研究のもとは彼らによるものだそうです。

「元東大教授で古天文学の斉藤国治氏、歴史作家の加藤真司氏の研究を、東京理科大学勤務コンピュータ工学の橘高章氏、産能大学教授で数理歴史学安本美典氏が検証の上、西暦247年と248年に2度も続けて皆既日食が北九州地方で観測されたという。」