【トンガ噴火お見舞】INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

在日格闘家RYOが見て、体験した、数奇でもあり平凡でもある自伝。必読の文章

http://blog.okavva.com/
むしろこっちで見てもらったほうが一覧性があるか。
http://blog.okavva.com/Category/1/
■『RYOのイカサマ師日記』

ううむ、つい最近UPされたのだが、なんというか驚くべきものだ。
何に対して自分が驚いたのかというのを説明しづらいのだが、とにかく、驚くほど「中庸性」「常識性」に富んでいるというのかな、野球でたとえれば、高めの球か、それとも低めかとヤマを張っていたら、あまりにもど真ん中にボールが来たんで、魔球並みに意表を突かれて空振りしました、というようなものだ。

複数に分けて掲載された、生い立ちから韓国留学を経て、趣味で格闘技を習い、小大会に出る話。初のKO負けをくらった相手に今でも再戦を熱望する話、ギャラをだまし取った狡猾な仲介人に「今度あったら覚悟しとけ」と怒りを文章でぶちまける話、トップファイターへの評価と違和感。「韓国は結局、自国内じゃなくて海外で成功した人物しか認めねえじゃん?」との屈折したナショナリズムとコンプレックスへのさめた目。「日本人はルールに厳しすぎるのでは」との評価。「ナショナリズムを抜きにして、スポーツそのものを楽しむべきではないか」というまっとうな提言。

どれもこれも、「韓国・日本の両国で活動している在日韓国人総合格闘家だから」つむげた言葉である。
と同時に、固有名詞を抜いた、エトランゼ性のある一市民が、自身の体験を普遍的な思想に消化させた文章として一級品なのである。


大韓民国最高!』という一言への韓国の会場の熱狂を、「まるで全体主義のようだ」と評し、それを韓国のファンに読ませることができるのは、彼だけである。同じことを、同じ映像を見た多くの日本人は感じたかもしれない。
しかし、仮にそれを書いても語っても、韓国には歴史的経緯から届かないし無用の反発を食って終わりだろう。
在日韓国人のRYOだから言える(おそらく彼だって強い反発はあるだろうが)。



HERO'SやDEEPにおいてこの選手は、こうやってかなり長い期間、ずっとMMAにまつわるブログを書いている当方にとっても、「ただの一選手」だった(今回のDEEPで、名士多数が加入する「リアルジャーマンクラブ」(シュートの格闘技試合でジャーマンを放った人)の一員になったので、ちょっと印象は残ったが)。
しかし、彼はそういう休憩前の試合、あるいは本戦前の試合をずっと重ねつつ、ここまでの思索を結晶化していたのである。
この格闘技文化の層の厚さは、誇りにしていい。
もちろん、日本も、韓国もだ。