さて、ゴング格闘技が発売だ。定期購読書店に昨日今日、仕事でいけなかったので明日引取りに行く。ちなみに「オールラウンダー廻」は棚にない(売り切れたか最初からないのか)そうだ。
というところで、その前奏曲として。
今回、ゴング格闘技は同誌らしくというべきか、「修斗」を大特集している。
そして修斗を語るとき、いやいや日本MMAを語るときどこをどう通っても中井祐樹に行き着く。
んで、センセイ・ナカイの弟子というと、北岡悟と青木真也になるわけだが、もうひとり以上、いますいます。
それはタクミこと中山巧選手なのだ。
「柔術魂」に、彼のインタビューが載っているのだが・・・・
そもそも彼は大阪で、サウナであったガタイのいいおっちゃんに階級制で小さい人も闘える「修斗」があるという話を聞き、大阪でやれないかと探して「レッドスレイヤーガイ」のグループに入った。
だが、「どうせプロって言ったって格闘技じゃ食えないだろ。ならば格闘技しながらバイトするんだから、働き口が多い場所のほうがいいだろ」というアドバイスを受けて(時代だねぇ…)東京へ。そのときに、中井祐樹のところにお世話になるんだが、彼にお世話になることを決める前に、会ったときにこういわれたそうだ。
「ああ中山君? SAW大会敢闘賞おめでとう!」
SAWの大会、それも三位に入れずの敢闘賞。格闘技が少ないその時代としても、記録もメディアの扱いもえらい小さいものだったが、自然と覚えていて、そういう言葉が中井の口から出たそうだ。
申し訳ないがちょっと笑ってしまったのは、そこで中山が「・・・すいません、ちょっと…」と話しているうちに感極まって、インタビューが中断してること。こんなの読んだことねぇよ(笑)。まあ、それを普通は書かないんだろうね。その情景を入れた構成者がGJだった。
わし、このインタビューを読む前に
http://blog.livedoor.jp/usiwotaose/archives/52318969.html
全編に渡ってにじみ出てくるのは中井先生への思い。思い。思い。
やっぱりパレストラの選手は中井さんLOVEなのだ。都合により何度もインタビューが中断しているところが読みどころです(笑)。
とあって、何のことかと思ったがこういうことだったわけです。
読んでいたら、国際大会で大方の予想をくつがえして勝利して、それを中井氏に報告するくだりでもう一回(感極まって)インタビュー中断。
いやだから、こんなの読んだことないわ(笑)。
ついでに冒頭で語っている話を紹介すると、この前のヨーロッパ柔術大会で惜しくも決勝で敗退したが、とにかく相手は極めが強く、なんども失神寸前までいった(というか途中で軽く失神した)そうだ。それでも粘ったということで会場からも絶賛され、相手からも「おまえはサムライだ!よくぞおれの攻めをしのぎきった!」と賞賛された。
タクミはそこで一言
「おれは、中井祐樹の、弟子だからな」。
彼自身はこのエピソードを紹介した後、「ほんとは勝ってこの言葉を言いたかったんですけどね」と、語った。

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しかしまぁ、他の人が人心掌握とかの参考にしようと思っても、小さい大会の記録を自然に覚えて、自然に口から出せるというのはだれもかれも真似できない。あくまで参考として。
あと「中井さんがそんなにえらいなら、なんで弟子の北岡悟や青木真也はあんななんだ」
という声をときどき聞くのだが(笑)、これは私でなくパラエストラをよく知る方が直に、同様の疑問を抱いた私にこういった。
「逆に考えて下さい、中井さんの教育を受けたからこそ、ようやくあの程度にとどまっているんです!」と(笑)。