459 :文学スーパースター列伝(年末版):
賢者の贈り物!O・ヘンリー(?)
今日はクリスマス。
ある貧しい夫妻が、お互いへ贈るプレゼントを買うために戦い…
デラ(嫁)
旦那の自慢の金時計のために、
専用のチェーンでも買ってやりたいが…
おれにはもう売るものすら残っていねえ。
しょせんこの、長い髪の毛だけがおれのとりえさ!
…いやッまてよ!
おッおれには、その長い美しい髪の毛があるじゃねえか!!
この髪そのものをッ…売って金に替えたとしたら!?
ジム(旦那)
貧乏所帯だが、この俺の金時計だけは世界一だ!
…しかし時計では腹のたしにならん、ろくに
稼ぎもいれずにデラにはいつもすまないと思っている…
そうだッ!デラのためなら…
この金時計を質入れして櫛を買ってやろう!!
ことそのままでもあいつの金髪は世界一だが、
鼈甲の櫛で手入れをしてれば、さらに完全になる!
そしてクリスマス当日―――
ジム「ウ〜〜〜ン! どっちのプレゼントも完全にはきまらん」
デラ「つまりどっちの愛情も絶好調!!」ますます、おれは嫁が好きだ!!
なぜなら俺のために、いさぎよく自慢の髪を切ってくれた!ひとつの悩みのタネはこのチェーンさ!
もう必要ないから扱いに困るだけなのに、嫁は持っておけとうるさくてね
―――今、この夫婦は心身ともに絶頂だ!!
(完)
http://www.23ch.info/test/read.cgi/rcomic/1193396651/ より。
念のため元ネタ。いまだにオリジナルを読んだことの無い人は、5分ほどで読めるのでどうぞ。
http://www.hyuki.com/trans/magi.html