INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

キラー・コワルスキー補遺。そして「格を喰う」とは

この前、キラー・コワルスキーについて書いたが、それについてこういうエントリがあがった
http://blog.livedoor.jp/hardcore_heaven/archives/51669365.html

グリフォンさんの『見えない道場本舗』で紹介されたエピソードも、やはり1959年に起きたという耳そぎ事件についてなのだが、実はこの1959年というのは間違いで本当は1952年なのだ。これはグリフォンさんが引用した先に問題があるのではなく、悪いのは・・・力道山なのですよ。
コワルスキーが初めて来日したのは1963年。耳そぎ事件という衝撃的な事件をウリとしたかったプロモーターである力道山は、11年前の出来事とすると生々しさが薄れると考えたのか、初登場の4年前である59年とする事でインパクトを高めるようにしたのだとか。
それが今でも『史実』として伝わっているというのも凄い話だけれども、力道山がよりインパクトを高めるために事件の日付を繰り上げたセンスや…


ふうむ。
力道山のプロレスラー、プロモーターとしてのセンスを示す逸話は多数あるが、よく言われるのはプロレスの「あの手この手」を小出しに小出しにしてうまくリサーチしたこと、「おばけカボチャ」や「バスを引っ張る怪物」など、世間に届く「モンスター路線」をちょっと落ちかけた時のカンフル剤として、いちばんいい時に適量だけ使って長持ちさせたということですね。谷川さん見習わないといかんよ。


で、コワルスキーの話なんですが、リンク先にも
「デストロイヤーからの張り手事件」というのが出てくる。
これも村松友視が書いていたのかなァ、デストロイヤーが次回大会の大物選手として登場、力道山対コワルスキーが始まる直前、両者に花束を渡す。しかしコワルスキーはライバル心からか無視…すると白覆面の魔王が突然、張り手一閃!!
コワルスキーは反撃できず固まるまま、悠然とデストロイヤーは引き揚げていった・・・

これは大きな確率で「次回の敵はこれまでとは問題にならない大物だぜ!!」という大アピールのための演出だったと思うのですが、これまでのメインの敵に対し一区切りつけて、次のスターレスラーで興行を回していくとプロモーターが決めたときの演出としては相当に効果的だ。
もちろん、今までのスターに引きたて役を、「納得」させるプロモーターのパワー、具体的には金がないと不可能だろうが、それが力道山にはあったということだろうか。もちろん、この張り手はガチであったとみなしてドラマを考えても面白いのだが。


怪獣なんかでもウルトラマンと戦うときに別の怪獣を倒しておくともう別格というインパクトがあるでしょう。後期には「怪獣より強い超獣、の演出のために怪獣が負け役」「超獣ではビジネスにならなくなったので怪獣復活。超獣よりやっぱり怪獣が強いよと星を返させる」というどたばたズンドコなアングルもあった。


今までエレキングさんやキングジョーさんにインタビューしてきたが、今度いつか、この「怪獣同士の格」を考える時には外せない、あの人(?)にインタビューしたいと思っている。何の話だ。