いま、エレキマン敗戦の第一報を英語国民に伝えるためにIDを切り替えた(詳細はムニャムニャ。)。いったんはてなダイアリーにログインしたら切り替えることなく
http://d.hatena.ne.jp/
にアクセスしない人も多いだろうけど、自分はそういうわけでたまには、このページを見ているのです。
で、今人気なのが
http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20080502
■2008-05-02 誰よりも硬派でした「神戸在住」
今日の朝はブックマークは20台だったのが、倍近くに増えている。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20080502
私はこの現象自体が面白かった。
もちろん土台として、ブログ自体の人気があるのだが、それにしても「神戸在住」、自分も単行本は全部では無いが持っている。ただ、品がよく美しく、深いかもしれないが表現・演出が、一般的な意味において「おとなしめ」であることはだれも異論が無いと思う。終わる時も、静かに終わった。
それを惜しむエントリが、このように注目を集めるというのは、ちょっとした安心感、というものを感じる。
あのエントリに私が加えても蛇足でしか無いが、便乗して言うなら自分が一番印象に残っているのは第50話(6巻)の、おばあちゃんに怒られる話だ。
まだ幼稚園児ぐらいの主人公の思い出話だが、いつもかわいがってくれたおばあちゃんの、大事にしていた花瓶を、幼い主人公は割ってしまうのだが、それをそろそろ悪知恵、ごかましができるようになっていた主人公(発達段階的には当然である)は、コドモなりの知恵をふりしぼりってごまかし、言い訳、責任転嫁をしようとする。するといつもはやさしいおばあちゃんが・・・
というエピソード。
こういう態度(しつけ方)が教育的に、満点的に正しいんだか正しくないんだかしらんが、こういう風景はかつても今も、どこかにあるのだろう。
そこからその数年後、その祖母がなくなるが、まだ幼い(小学校低学年)主人公が、それを受け入れられず、まだ祖母が生きているように振る舞おうとする話がつながる。
「神戸在住」を”お試し”したい人は、何かの機会に、この巻のこの話を読んでいただくことをお勧めする。
このエピソードが、この漫画の典型、というわけでは必ずしも無いのだけれど。
あと、いまだに分からないし、リンク先でも言及されているがどのへんまでが実体験をいかしたものなのか。
そういう点でかけはなれつつ個人的に印象がかぶるのが「サラ・イイネス」の一連の作品。あれも子どもの頃はそのままノンフィクションだと思うていたが、数百万部の雑誌にあんなに日常生活をルポされるわけにもいかんだろうし、かといって百パーセントあれがフィクションだとしたら・・・なんつーかそれだと逆に違和感があるのね。
木村紺もイイネスも、別に正体を知りたい気にもならんけど。
あとこの作品って鉛筆書き…だよね?
その技法については、絵に関してはシロートなんで任せるけど、こういうことが印刷技術的にできるなら他の作者ももっと鉛筆書きに挑戦してもらってもいいのではないか。あっ富樫義博さん、あんたのことじゃないぞ(笑)
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(おばあちゃんの話収録↓)
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