GONKAKUもkamiproも、ダナ・ホワイトインタビューを載せてるが活字がびっしり。ほんとにお前忙しいのかっていいたくなるぐらい(笑)。おまけにエリートXCのゲイリー・ショーのインタビューもある。
やはり一団体がでかいより、二団体や三団体がしのぎを削るほうがマスコミの話題としては面白い。
昔、柳沢みきおが描いた「流行唄」という漫画では「あるアイドルAが大人気になったら、もう一人は宣伝費タダで売り出せる。『Aのライバル』、このキャッチコピーひとつでいい」というエピソードが出てくる。
まあ、この「Aのライバル」の地位も簡単には獲得できないのだが、bodogは去り、M-1グローバルは発足前に分裂。HDnetはう具体的でない。そこでCBSと契約したエリートXCが、いま「UFCのライバル」と見なされるのは当然だな。
面白いもので、代表のゲイリー・ショーはおそらく意図的に「ダナ・ホワイトのライバルである俺」を演出している感もある。なぜかというと、そうすると自動的にベビーフェイスとなるから(笑)。
ただ、この二人の哲学の違いは確かに面白く、「対比列伝」にはしやすい。
CBS放送の一件をめぐってもだ。
ゲイリー
「CBSは一億人の視聴者がいる。選手とMMAワールドにとって最高の出来事さ。バックルームからメインストリームに行くんだ」
「このスポーツが成長するためにはファイターが(団体に独占されず)素晴らしいファイトをすることが。そうじゃないとシーン自体の成長が止まってしまう」
ダナ
「俺のエゴのせいでHBOやCBSとの契約交渉がうまく行かなかったってみんないうけど、あのまま契約を結んでいたらよりめちゃくちゃになっていたよ(略)もしUFCがCBSやHBOの示した契約に飛びついていたら、UFCもIFLのように(左前に)なるだろう」
「(ストライクフォースのNBC枠購入と放送を指して)一度時間を買ってしまうと自らのプロダクトがお金を払う価値があるなんてどうやって説得できる?『金を払ってくれ』なんて絶対言えなくなるよ」
どちらのスタンスも分かる。日本でも同じようなジレンマはあったし、ケージフォースやパンクラス、ハッスルなんかもテレビ東京の深夜枠を舞台に(笑)、同じようなジレンマは存在した。
で、表題の件なわけですが、前にも書いたけどこの二人、二団体が対照的なキャラクターと戦略で行っている競争、しのぎ合いが、アメリカにおいては、一時期の日本のように最終的な全体のパイの拡大をもたらすのではないか?ということです。
我々の世代なら当然、アントニオ猪木とジャイアント馬場のように。
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ちょっと趣味が入ってしまいました。二項対立的な例えはもっといろいろあるだろうにな。
だからまあ、雑誌もたくさんあったほうがよろし。