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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「『やれんのか』もUFCに比べりゃ『こんなもんか』だ」と堀江ガンツ氏転向(kamipro特集号)。


発売された

kamipro Special 2008 SPRING (エンターブレインムック)

kamipro Special 2008 SPRING (エンターブレインムック)

を購入して読みました。表紙は当たり前ながら三崎和雄
これによると堀江ガンツ氏、12月29日のUFCを取材し、その足で成田からさいたまへ行って「やれんのか!」を生観戦したという。
世界でも、この両興行を肉眼でみた人は何人いるだろう。


そして、その貴重な両イベント観戦者が出した結論がこれ。

一言で言うと『UFCサイコー!!』。いまのUFCはズバリ言って、全盛期のPRIDE並みのすさまじい熱がありますよ!(略)会場のムードも試合内容もカンペキ」


「『いまの最先端がここにある』と思ったし、技術から何から、残念ながら『日本は遅れてる!』と思っちゃうほどのショック」


UFCの構造自体に奥行きが出ている(※テレビ番組「TUF」出演者やアメリカ人以外でも、GSPのような実力者に人気がある、ということ)」


「申し訳ないけど『やれんのか!』の”神風”的な盛り上がりが『こんなもんだっけ?』と思っちゃうぐらいだったよねえ」(肩をすくめて)


これが深刻なのは、ガンツ氏が公平中立なものの見方をするからというよりは、この差が多少だったら何か理由をこじつけては「PRIDEのほうがよかった!」と護教論を展開するであろうPRIDE側の人だからだ(笑)。それがここまで白旗を揚げるということは、すなわち相当な差が開いているということなのだろう。


ちょっとそういう部分で気になったのが、別ページにあった長南亮郷野聡寛の対談です。
以前、金以外の部分での日本の優位性として「日本ではファイターへのリスペクトがある」と海外の選手に言われたもんだけど、長南が言うには「アメリカのMMAの権威と日本のMMAの権威っていうのは、今ではアメリカのほうが全然上。一般のアメリカ人にUFCに出たとか出るといえば『凄い』とリスペクトしてくれる」とのこと。
大山倍達先生も「アメリカ人は、いったん凄さを証明すればその後は素直に尊敬してくれる」と言っていたが(笑)、そういう点は変わってないのですね。

じゃあ鎖国だ、鎖国

だからこそ、日本の格闘界は一種の鎖国、「ガラパゴス化(オーストラリア化)」を薦めなきゃならんということです。

■次回UFCは魅力だが…たぶん日本格闘技界は「独立」を保てる。当否は別にして
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080109#p2

面白いもので、ちょうど私がこのエントリを書いた一日前に同じ「ガラパゴス化(オーストラリア化)」というキーワードも含めて人気ブログ木走日記が書いていた。
「NGN(次世代ネットワーク)におけるITガラパゴス日本の苦悩 」
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20080108/1199779738

ただ、こっちは「日本独自の企画(ガラパゴス化)が邪魔して海外に日本のソフトウェアが進出できない」という話で、そのへんは正反対ですが(笑)。こちらは流入を防ぐ手段としての、ですけどね。



その他いくつか。

「シウバの価値」はいま?

さっき「あのPRIDE護教者堀江ガンツが白旗を…」と書いたが、今回もそういう「らしさ」は部分的に発揮している。「ヴァンダレイ・シウバとチャック・リデルの試合は素晴らしいものだった。我々はシウバを誇っていい。負けたシウバも価値は全く落ちていない」


うーむ、基本的には正しいと思うが、2、3割はちょっと底上げ、贔屓目もあるんじゃないかな。リデル戦は確かに名勝負であったが、技術の差…というより相性の悪さ(距離の違い)はいかんともしがたく、かなりシウバに偏った応援ふうの見方をしても差があったことは認めざるを得ない内容だった。
他のUFC転向者の失敗と比べれば、シウバの場合はUFCアメリカの評価も確かにまだ有るだろうし、次の試合で圧勝すればまだトップ戦線にすぐ復帰できるとは思うが「これが俺たちのヴァンダレイ・シウバだ」(ガンツ氏談)と叫べるかというと・・・。
ランペイジとのタイトル戦を見ていた俺たちは「一歩もひるまず前に出て、しかも勝利に食らい付いて、もぎ取ってこそ『俺たちのシウバ』だ」とも思うんですよね。
首相撲からの膝は、リデルも研究していたのかなあ・・・。


それにしても、製作者はスケジュールタイトやなあ。

堀江氏だけに限っても29日にアメリカでダナ(UFC大会前)+LYOTOUFC大会後)インタビュー。
その大会レビュー。
27-31日までの「アメリカ旅日記」執筆。
元日に編集部で大阪から帰ってきた松澤チョロ氏、ハッスル祭りとやれんのかを両方見たジャン斉藤氏を交えての座談会。
元日はそれにくわえヒョードル・インタビュー。
3日に三崎和雄インタビューだったそうだ。


ハッスルを担当した坂井ノブ氏(ハッスルに潜むレスリングの基本論はかなり面白く、あとで書いてみたい)も、インタビュー日程には余裕があったもののごっそり書いてるしな。
まあ10年もつ記者生命が3年で終わるかもしれない、というような過密スケジュールですな。

新たな書き手

「魔王は死んだのか?」という、秋山成勲に関してのコラムを書いた「田中太陽」ってライター、聞いたことある?

あと、kamiproアメリカ在住通信員として石井史彦という方がいらっしゃるそうです。今後、海外ルポなどももっと増えてくるのかな。
ストライクフォースとかの他興行なんかも増えてくるしな。