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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

所さんの目がテン!「今年の科学ニュース」から考える

ベストテンを見ながら、つらつらと考えました。
こうやって見ると、やはり科学というものがまだまだ大衆の口に上るようなものじゃないなあ、という、啓蒙やPRの努力がまだ足りません、ということを実感しました。
また解決策として「学研まんが」を持ち出すというのはこのブログではワンパターンな話なので繰り返しませんが。

ベストテンを採録

1.新たな万能細胞
2.地球温暖化
3.月探査衛星「かぐや」
4.超薄型テレビ(有機ELテレビ)
5.カエルツボカビ
6.タミフル問題
7.バイオガソリン
8.緊急地震速報
9.ウナギの稚魚規制
10.巨大恐竜の化石


目がテン!には多数の協力科学者がいるが、彼らの投票によるという。
ちょっと一言感想を


10位・いまアロサウルス展示が、ロボット展でわく科学館でやっているよ。昔見ていたが、オトナになってからは見なかったので「見間違いか?」と思っていた。2月3日まで。
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9位・ウナギは今食っとけ。月に二回は食っとけ。もうすぐ食えなくなる。
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8位・これは以前書いたね。過去記事参照
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7位・基本的には進めるべきだと思うけど、食料が値上げされちゃ大変なわけですわな。
誰も食わない植物とか残りかすからできればいいんだけど、そもそもアルコールの前は糖やでんぷん。そんな都合のいいことないか。
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6位・久々に「統計」「科学」が、世論とか空気の流れをするっとひっくり返して肩透かしを食わせる、皮肉な痛快感のある話になりました。
あれほど厚労省の鈍感さとか製薬会社の陰謀だとか株主ラムズフェルドの云々……という話が出たのに「異常行動は飲まないより少ないという結果でした」だもんね。
ただ、疑うときは「疑う」のも仕事で、最終的に無罪であっても萎縮するべきではないし、難しい問題だ。
5位・日本国の国難なり。断固これを防ぐべし。一歩も退くべからず。
4位・実はテレビ以上に、これが安く手軽になったら別のインパクトが生まれると思う。いつか、その考えを基にしたシミュレーション小説を書きたい。

3位から1位は、大きな話なのでおいおい別エントリで書こう

納豆ポリマーが砂漠化を救う?

ベストテンとは別枠で、納豆のネバネバを原料に作る高分子物質が砂漠化を救う、という研究を紹介していた。
すげーよ口あんぐりだよ。
というの白い粉状態になっていたこの物質、なんとそこに吸収する水は驚く無かれ自分の重量の2000倍!!(つい列伝調で)
お風呂に入れたら、人が動くのも困難なほどゲル状態になる。
実はこれを砂漠にまく、埋めると水が長期間たまる。
砂漠は雨が少ないこともさることながら、雨がすぐ流れてその地に留まらないことが問題。
ここでゲルに水がたまれば、それを基に草が生える。木が根付く。その木が根をはり、それも水を蓄える。そうするとその葉から蒸散される水で雲ができる。雨が増える・・・という正のサイクルができてくる、はずだ。

この構想、原理は以前から聞いていたが、紙おむつのような高分子ポリマーの材料を使うと聞いていて「プラスチック?それを地面にまいちゃいかんだろう」と思っていた。
納豆のネバネバならば問題ないだろう(そういえば、これで紙おむつは作れないのかな?)。
大豆高騰の引き金を引く可能性もあるかもしれんが。


そういえば、イラク安定化の構想として、失業者に仕事を与えることも兼ねて日本の資金と主導で南部を中心に「砂漠地帯に、古代メソポタミアの湿地帯を復元する」というプランがあったはずだがあれはどうなったんだろう。


あ、2004年からひっそり始まっている。13億円でできるの?
今現在どうなっているの? 調べないと。

http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=8219

UNEP イラク南部湿原の回復プロジェクトをスタート


 7月23日、UNEPより、イラク南部湿原(メソポタミア湿原)の回復と飲料水の供給などを目指す「イラク南部湿原環境管理支援」プロジェクトが発表された。
 同プロジェクトは、国連イラク復興信託基金の枠組みの中で認められたもの。事業規模は1,100万ドル(13億2000万円)に及び、日本政府の支援を受けている。事業は、環境に配慮した技術を活用して、湿地の回復と持続可能な開発を支援する。また、近隣住民に安全な飲み水を供給し、衛生システムを提供する。
 聖書のエデンの園があった場所ではないかとも言われる湿地は、20世紀後半、チグリス・ユーフラテスク川流域にできた新たなダム、旧イラク政府による大規模な排水事業などの影響により、深刻な被害を受けた。2001年には、UNEPが衛星映像を公表し、湿地の90%が失われていると警鐘を鳴らした。2003年に発表された調査結果でも、さらに破壊が進んでいることが報告された。
 今回のプロジェクトでは、近隣の85,000人の住人に安全な飲料水を提供し、衛生システムを完備する。まずは、小規模な浄水システム(おそらくソーラーエネルギーを利用)を12程度の集落に導入する。また、水を浄化する葦などの植物も復元する。さらに、インターネットを活用した湿地情報ネットワークの設立、市民への普及啓発、イラクの中央・地方政府職員のトレーニングなども予定されている。事業は、UNEP技術・産業・経済局の国際環境技術センター(日本)が実施する。【UNEP】