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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ビッグなクリスマスプレゼント!(発売日から言うとお年玉か) 高島俊男さんの新刊が発売。

はてなキーワードさまさま。「高島俊男」経由で知りました
http://d.hatena.ne.jp/ginzburg/20071210#1197277071

ちくま文庫 しくじった皇帝たち 高島俊男


「しくじった皇帝」というのは、おそらく最後の皇帝も、帝国の衰亡を始めた皇帝も、王朝内でだれかにとって代わられた皇帝も含むのだろう。
高島氏は

中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書)

中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書)

という本当に血沸き肉踊る名著を書いている。
実は「中国の大盗賊」というのはニアイコールで
「大盗賊≒皇帝にテンパイorリーチをかけたが失敗した男」である。
陳勝の乱、
蒼天既に死す、黄天当に立つべし、の黄巾賊。
太平天国

こういう「皇帝になれなかった男たち」の話が面白かったのだから
「皇帝になったんだけど、そこで失敗した男たち」の話が面白くないわけが無い。

そして、この「中国における権力の失敗」を見ることは、逆に背理法的に
「中国の支配原理とは何なのか」を知る手がかりとなるのだ。
(高島氏は毛沢東も「成功して首尾よく皇帝になった盗賊」の一人として論じている)


ああ、いいまとめ方だな(笑)。というわけで嬉しいクリスマスプレゼント。
これがプレゼントって哀しくないかとかそういう疑問はとめなさい。

おまけ 中国・李自成盗賊軍の革命歌。

明国を滅亡させた盗賊軍の首領・李自成は(数ある盗賊列伝の中では})最も中国の民衆伝承で愛され、その配下にいたインテリ軍師も含め人気があるそうだ。

皇なつきも漫画化していたな。

黄土の旗幟のもと (潮漫画文庫)

黄土の旗幟のもと (潮漫画文庫)

高島氏も前述の「中国の大盗賊」の中で力をいれ紹介している。
そのとき書いていたのが、李軍は軍規を厳正にし、農民への宣伝に力を入れていた、それも歌の形で噂が広がるようにしたという宣伝戦の話だった。
今、検索でその歌が見つかったので引用する。
http://www.geocities.jp/timeway/kougi-74.html

殺牛羊
備酒漿
開了城門迎闖王
闖王来時不納糧

(訳)
牛と羊を殺せ(さあ、ごちそうだ)
お酒の用意をしよう
城門を開いて闖王(李自成)を迎えよう
闖王が来たら税金を取られないぞ
(『中国の大盗賊』高島俊男講談社現代新書

こういう歴史にたぶん学んだのが、八路軍なんだろうね。