INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

上野の森はおおさわぎ・2 ムンク展が開催中

西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibition/index.html#mainClm

会期: 2007年10月6日(土)−2008年1月6日(日)
ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクは、日本でもすでに数多くの展覧会が開かれ、愛と死、喜びと絶望といった「人間の魂の叫び」とも呼べるテーマを描いた作品が、非常に高い人気をえています。彼は、自らが描いた作品のなかでも、最も中心的な諸作品に〈生命のフリーズ〉という名をつけました。それは、個々の作品をひとつずつ独立した作品として鑑賞するのではなく、全体としてひとつの作品として見る必要があると考えたからでした
(略)
本展は、ムンクが試みた装飾プロジェクトにそれぞれ1章をあてて構成され、彼の「装飾画家」としての軌跡をたどれるものとなっています。第1章では〈生命のフリーズ〉における装飾性の展開を扱い、それに続く各章では、アクセル・ハイベルク邸やマックス・リンデ邸といった個人住宅の装飾や、ベルリン小劇場、オスロ大学講堂、フレイア・チョコレート工場、オスロ市庁舎の壁画構想といった公的建築でのプロジェクトを紹介します。


ムンクといえば…また一部ウケのネタだが、ゆうきまさみが、相手の非常識なボケにパニックになったときのギャグ表現として使用している。
実はこの「叫び」は、「不安」「絶望」という作品とセットらしい(笑)。
今回はこの三点が揃うというわけにはいかなかったが、後ろ二点が登場。
今回の展覧会では「叫び」は印刷の形で、この並びを再現している。


ただ、僕が心を動かされたのはむしろムンクの晩年の作品。なんかプロレタリア芸術のように、労働者の姿を描いた”健全”ともいえる作品が多いんですが、それがいい味。
遊びから家に帰る子どもたちの絵(後ろ姿)も良かったな。

今回はムンクの室内装飾が主なテーマだが、とある歯医者さんが「子ども部屋の装飾に」といって依頼した装飾も展示されていた。
なんとこの作品「子どもの情操教育にちょっと…」と受け取りを拒否されていた。
ムンクじゃしょうがない気もするが、買っていれば今ひと財産だ。孫やひ孫は今、「おじいさんは見る目が無くて、大損しちゃった…」と語り継いでいるだろう(笑)。
生前は評価されなかった画家は沢山いるが、「見る目が無かった人」が歴史に残るというのもつらいものだ。