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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

毎日新聞が2.5ページの大型記事「検証 大連立」を掲載。政治と報道と

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071212ddm010010128000c.html
毎日新聞がこの前、火曜日だったか水曜日だったか?
見開き2ページ+別記事の超大型記事で「検証 大連立」という読み物を発表している。いわゆるニュージャーナリズム風というのか、
「・・・によると、『Aは・・・した」と話している」という書き方でなく、「Aは・・・した」と断言する書き方だ。そうできるほど取材を重ねたのだろう。
その内容は、抜群に面白い。必読だ。ネットでは五つほどのページに分かれている。

大連立は、読売新聞グループ本社会長兼主筆渡辺恒雄を抜きには語れない。

 参院選投票日の1週間前、マスコミはすでに自民党の惨敗を予測していた。そのころ、政治評論家・三宅久之は渡辺から巨人戦のチケットが同封された手紙を受け取った。

 「自民党の大苦戦は疑いなく、野党の同意がなければ重要法案がストップする最悪の事態になる。実力のある知恵者が打開策を講じ、政界の部分的再編が必要だ。最重要課題は消費税のアップだ」という内容だった。

8月10日朝、長野県・軽井沢のゴルフ場。家族とともにスタート地点にいた国民新党代表・綿貫民輔の前に突然、カートに乗った渡辺が現れた。

 渡辺は「いいところで会いました」とカートを降り、綿貫に説き始めた。

 「国会がこの状態ではどうにもならない。3年も6年もこのまま(のねじれ国会)では、何とかしないといけない。もう大連立しかない」

 「その時は、綿貫さんにも声を上げてもらわないと」

いくつだこいつ? 偶然な訳あるかい、ゴルフ場で待ち構えてたのかよ。このジジイの行動力だけは、迷惑ながら認めざるを得ない(笑)

さて、今回の大連立構想の浮上と破綻、そして読売の報道をめぐる批判の中で、読売一紙だけが当時「大連立を小沢氏側が持ちかけた」と書き、あとの会見で小沢がそれを強く否定、「読売がネガティブキャンペーンした」というような議論が出たことがある。


毎日新聞の側はどう書いているのだろうか。


http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071212ddm001010003000c.html

小沢氏は11月7日の会見で、大連立について「さる人」から頼まれ、首相の「代理人」と協議したことを明らかにした。関係者によると「さる人」は渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長兼主筆で、「代理人」は森氏。

党首会談は10月30日と11月2日。2回目の会談で大連立政権へのプロセスで両氏の違いが出た。首相が「まずは政策協議をやろう。そうすれば信頼関係ができて、大連立になっていくかもしれない」との意向を示した。


 これに対し小沢氏は「連立を決めてくれ。連立ができれば何でもできる」と連立の確約にこだわったという。小沢氏は民主党から閣僚を出し、参院選で公約した政策の実現を図ろうとしたものとみられる。


 大連立構想民主党の反対で決裂。どちらが大連立を持ちかけたかという点について首相は「あうんの呼吸」と述べた。小沢氏は自分が主導的に持ちかけたという報道について強く否定した。


http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071212ddm010010151000c.html

最後に、小沢は「総理、あなたから連立をもちかけたことにしてもらえませんか」と切り出したようだ。福田は「その方が都合がいいのなら、それで結構ですよ」と即答した。小沢は「党内を説得してくる。決めてきます」と常任委員長室を後にしたという。

   ★  ★

 連立を呼びかけたのはどちらか。福田は後に、どちらともなくという「あうんの呼吸だった」と語った。互いに傷つかないようにと、福田が知人と練った表現だ。

さてどういうことなのだろう。
結局、読売報道が正しかったというべきなのか。
もしくは連立打診を党首会談に先立つ「さる人」の依頼や「代理人」との面会を基点として「自民から」とするのか。
ただ、渡辺恒雄は実情はともかく(笑)、自民の内部の人間ではない第三者としての提言だったということだからな。そのへんの区切りをどうつけるのか。


ここから、政治と報道(に携わる政治記者)の話につなげようと思うけど、この毎日の大型検証記事(かなりボリュームがある)をまず皆さんに読んでもらうことを優先させたいので、ひとまず措きます。


あと、小沢一郎の次の定例記者会見で、この毎日新聞の報道を否定するのかどうなのか、これにも注目したい。だれか尋ねるのかな。




【メモ】毎日新聞「大連立」検証記事
おいおいお前も当事者だ、橋下とスーパーモーニング