11月29日の産経新聞にタイトル通りの作品を紹介する全面記事が掲載された。同系列だから、それを紹介する記事があってもおかしかないんだが、ここまで派手なのは珍しい。
何しろ8作品を、そのまま載せているのだがどれも爆笑もの。はっきりいって産経新聞の4コマ漫画とは比較するのすら失礼だ(笑)。
あまり面白いので、引用しよう。2コマなのでAとBと表記する。
うーむ、やはり文章で再現するのは無理があるかしら。よし、これだけ・・・
夏目房之介が解説
ところがシロートはすごいというだけで済むが、プロの夏目房之介氏は「歴史としてのいしいひさいち作品と、その変遷」をこの記事で寄稿している。ブログでも紹介すればよかったのに。
「70年代後半に颯爽と現れたいしいひさいちは・・・言葉を大量に描き込み、4コマをはみ出すアイデアで連載した4コマ世界を作り出した。いわば定型短歌に対し饒舌で字余りな現代短歌のよう」
「いしいの4コマはマグロの中落ちを骨からこそげ落すように、むしろ「余計なもの」で成り立っている・・・初期いしい4コマはいくつもの4コマが織り成す、関係のありそうでなさそうな連続性、世界観や設定のようなものに支えられた「余計なもの」=「どうでもいいもの」のおかしさだった」
「(だが)彼は、ある時点から自分の『余計な』『どうでもいいもの』の『笑い』を、コマという漫画形式に宿る『お話』(虚構)で支えるのではなく、現実の世界に依拠させようとし始めた」
「最初は…現実の人物をいしい的虚構にからめろって別世界を築いていた。が・・・いわば『コロッケ的ものまね漫画』へと軸足を移していく」
それはなぜか?そこで生まれるものは? これはこの文章が単行本化されたときにでも確認してください。