INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

FIGHT&LIFEより。格闘技をいかに競技化し、広めていくか

もうすぐ次の号が出る時となって、いまさら扱うというのも芸のないとこだが、テーマが大きすぎるので準備をしておこう、とのびのびにしてしまった。

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というわけでファイライ(略称)は、創刊号で「ミルコ大特集」も「所英男くんの10の秘密」といったライト層や女性層へのアピール特集ではなく「アマチュア格闘技をどう改造するか」てなテーマを打ち出しました。

「BJJの現状を中井・早川に聞く」
「キック系でアマの祭典は可能か?」
「アマ修斗若林太郎に聞く」
「CLUB DEEPの意義とは」
松原隆一郎柳澤健対談」
「ジム経営術」
などなど。

気になったところをおいおい書いておこう。

柔術連盟の今

なんか読んでいて「大変なんだなあ」と思ったのは中井祐樹早川光由氏のインタビュー。
ブラジリアン柔術連盟が最近、組織の首脳が変わったことや、世界的なルール、システム整備の統一がなされるようになった・・・という話は風の噂で聞いていたのですが、驚いたのはそこにさーまざまな軋轢やら不満やらがあったということ。

「分裂したのですが?」「若林事務局長はなぜ離れたのですか?」という声が絶えません。

「全日本でなくカンペナオート・ジャポネーズがDVDになるのは、若林利権だという誹謗」

「若林さんを切ったというのは全くの誤解で、この部分はハッキリさせたいです」

「新しくなった連盟に関して『なぜ、お金を取る必要がある』という不満の声が挙がっているとも聞きます」

「サークルなどは排除したほうが良いという意見も頂いています」

「ブラジルのやり方を知らない人たちからは正当な批判を受けました。試合順が分からないのは不親切だと」


いやまあ、なんつうかね。そもそもどんな軋轢がどういう理由で発生しているのかは内部でしか分からないことでしょうし、それを雑誌で広めちゃっていいのかな(笑)、と思わなくもないのだが、そうせざるを得ない事情があるのかと推測。やはり人間の集団に関して”政治”というものが避けられないものなのかいな、という感想を持ちました。

だって失礼ながら、まだBJJ連盟というのは日本のスポーツ界でそんな巨大な組織じゃあないでしょう。しかしそれを運営していくとなると、やっぱりこういう利害調整は始まってしまうわけだよな。
もともと2人や3人いれば、「今日のお昼は何にする?」というものから政治が始まるわけで。

そして、また今は情報化社会、グローバルスタンダードな社会なんで、まだいいだろという気がするようなスポーツも世界的に統一される。というかやっぱりそのほうがいいみたいね。
フットサルって競技、世界組織が出来たのは90年代だそうな。

なんでも、ブラジリアン柔術をやっている人は全員がIDカードを持つような仕組みになるんだそーです。そうすると今後、ふらりと柔道強化選手が大会に出るなんてときも、いろいろ手続きが必要になるのかな?
仙台へ行って七帝柔道と闘ったり技術交流会が行われた時代は混沌期の一時的なもの、というニュアンスの記述もある。

松原隆一郎が語る

以前のゴン格での「教えて教授!」以来、すっかりセンセイ・マツバラの言説には膝を打ってばかりですので大いに期待し、期待にたがわぬ興味深さでした。

◆柔道の町道場の場合、月謝はせいぜい子供から3000円程度。本気なら月謝1万円で、きちんと丁寧に(大人にも)教えますが理想だが、そういうのは儲け主義と批判された。道場の固定資産税が払えず駐車場となった道場もバブル期に多かった


◆柔道は中学以上は学校がすべて。町道場からぽっと出られうようになれば・・・
(柳澤氏)自分の息子はちびっこレスリングをやっているが、レスリングはずっと同じ道場で続けられる。このように柔道もならんのか


◆私(松原)はこの前、進学校だけの柔道大会を主催し、ラサールや麻布などが参加、宇都宮高校が優勝した。イヤミなようだが(笑)、練習時間や推薦選手の有無などを考えるとかえってこっちのほうが公平でエキサイティングな大会になるでしょ?


大道塾でも今、「体重−年齢」というカテゴリーを考えている。50歳の選手が30歳の選手と戦うときは20キロ重くてもいい(笑)。あとは団体対抗戦とか、要は、いろんなカテゴリーを作ることで、やりがいをたくさん増やすほうがいい。

もっともだー、もっともだ。

例えば私でも、ブロガーの柔道大会・・・・いや、はてなダイアリーユーザーの柔道大会・・・いや、はてなダイアリーの中で毎日更新している人の柔道大会を開催してみたまえ、かなり自信があるね。フォータイム・チャンピオンになれるかもしれない。もっと私をリスペクトしろ


若林太郎氏語る

運営でも、こういうことがある。

黎明期にトーナメントを行うと、会場を出るときに笑っていられる人数が限られてきます。でもワンマッチなら、参加人数の半数は意気揚々と家路に着くことが出来る。

ははは、単純極まりないが人間というのはそういうもんですわな。こういうコツというかノウハウは積み重ねないとできない。
で、この前パンクラス・コリアのことを書いたときに「結局距離とかじゃなく、その地に信頼できる人間がいれば地方大会や外国大会も開けるようだ」と述べたが、若林氏もまったく同じ事を書いている。

その例が、中国地方で行われている「闘裸男」だという

山本さん(同大会運営者)が闘裸男をやりたい、修斗でやりたいという問い合わせが来るたびに「なめてもらっちゃこまる」「そんなつもりならイベントなんて無理だ」「公式戦とは認められない。ダメな大会ならやる必要はない」とかさんざん細かいことを言ったんです。

何でも若林氏は「あえて怖い雰囲気をつくっている。そこで自分にものを言えないような人はそもそも組織を運営できない」そうで、山本さんという方はまさにそこで食らい付いて、いい運営をしていったということのようです。
なるほどねえ。


ところで、驚いたのですが若林氏がJTCについて語っている。

正直、JTCが出てきたときも「何だ?真似しやがって。ニセ修斗じゃないか」って思いました。でも・・・(略)・・・どんどんやって欲しいと思えるようになった。・・・偉そうな言い方になってしまうけど、JTCは続けてほしかったです

えっ、逆にいうとJTCってもう終わっちゃったの?
気づかなかったが、そういえば「JTC優勝者」の肩書でリングに上がる選手を最近見なかったものな。
http://jtc.cside.com/
なるほど、2005年で止まってらア。

【補足】コメント欄より

ひろた@福岡 『SHOOT NEWS最新号より。
SHOOT COLUMN「修斗をライフするということ」
先日発売された新雑誌「Fight & Life」の創刊号で、私はアマチュア修斗
関するインタビューを受けました。インタビュアーの高島学氏曰く「僕嫌い
なんで」という訳の分からない理由で文字校正を見ることなく掲載となって
なってしまったのは心外でしたが・・・(ここで切ると面白い・・・笑)

以下はパンフをご購入ください(爆笑)』

そして学校部活動は・・・

そこで、やっと本題に入る(今からかよ!)
今、「学校部活動」というものに、いかなる存在価値があるのか、ってことであります。
例のクラブチーム・ブーム。高校野球特待生。うんうんかんぬん。
部活動、がちょっと揺らいでいる。

世間のウソ (新潮新書)

世間のウソ (新潮新書)

でも一章を割いているのであります。
しかし本題は後日。疲れたから(笑)。


おまけ 塩崎レフェリーは元気だろうか?

最近、東京での興行に招かれてレフェリーをやる機会がめったにないような気がします。
この方。

http://kumapage.exblog.jp/1122803/

塩崎啓二 Shiozaki Keiji
四王塾
愛知県岡崎市にて総合格闘技の道場である四王塾を主宰。コンプリート・ファイティングを開催してアマチュア選手の育成に努めてきた。PRIDE、リングス、コロシアム2000、など数々の大イベントでレフェリーを務め、DEEPではメインレフェリーを務め、LEGENDのオフィシャルルールを作成した経験を持つ。

四王塾はブログがあり、つい最近も大会を開いたそうですね。
http://blog.livedoor.jp/dojo4019/