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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

国民投票法案

昨日、委員会可決したときに、最後に質疑を続けていたのは辻元清美議員だった。
で、ご存知の向きもあるが、辻元氏は以前は(今も)「私は憲法改正派。一条から八条(つまり第一章 天皇)を削除し、九条から始めるようにすればいい」と公言しておった(朝まで生テレビなど)。さもあろう。一つの考え方だ。
ただ、それを国会が発議し、実現するにはやっぱり「手続法」が必要となるわけで。
社民党案というのがあって、その案がいい、という反対論ではなく、今回社民党は手続法の議論自体に反対の立場だった。

これは、今「1ー8条削除案」というのを出しても国会で多数派が得られず、世論・有権者の支持も得られず、選挙で自党のダメージになるから、投票法案は他の党に有利だから、今は自分の主張はともかく議論に反対だという情勢論・政局論に基づいているのだろう。
政党が政局、時流に基づいて方針を決めるのは、いいわるいを言う前に自然な現象だ。
しかし、論理の世界ではやっぱり、辻元氏が言ってた「現行憲法から『第一章・皇室』を削除する」という主張が本気だとするなら「じゃあ憲法96条に書いてある手続きを具体化する法律が必要ですね」となるわけで。

今回、自民もプロパガンダするなら『「憲法96条尊重派」と「憲法96条軽視・無視派」の戦いです』とでもいえばいい(笑)。

つーか情勢論でいうなら

「本土決戦」じゃないけど、いっそのこと成立、施行直後に一緒に発議して、「9条改憲案」を実際に国民投票にかけて、そこでの否決を狙ったほうがいいんじゃないか?まだ、世論は拮抗している部分もあるし、今現在いきなり突きつければ・・・・・かろうじて九条護持派が勝利する可能性も、少なくとも社民党らの勢力復活よりはあり得ると思うんだが。一回国民投票にかかれば、「現行憲法押し付け論」も無くなるし、正統性は高まる。
その際の戦術論としてなら、例の「有効投票率」があっても良かった。だから反対のほうも、結果が強行採決ならハードルを敢えてすごく高くした「独自案」を民主党のように出すべきだった。案・議論自体に反対というのより、論理的な筋道はよっぽど立ったはずだ。

昨日の「筑紫哲也NEWS23

各国の事例(有効投票率や、CMなど電波に乗る賛成・反対をどう平等化するか)をいろいろ紹介していたが、紹介すればするほど印象付けられるのは「『何が”平等”なのか』というのには、どの方式も一長一短、一理や二理がそれぞれあり、どれが『真の平等』かは選択による」ということ(笑)。

これえは憲法に限らず、例えば現行の選挙法にも、例えば格闘技にも言える訳だが、例えば「AもBも全力で自由におやりなさい」ってバーリトードも平等だし「AもBも1Rは10分、グローブ着用、クリンチからの膝蹴りは禁止・・・」も平等だ(シュルト除く)。

例の選挙討論だって「黒川や吉田を呼ぶのは平等じゃない。こちらが興味あるのは石原慎太郎vs浅野史郎の一騎打ちで、有権者もこれに注目なんだからこの二人を呼んでタイマンをさせるのが平等だ」ってのもあるし「ドクター中松桜金造を呼んで初めて平等になる」って考え方も出来る。公務員の活動もCMの数もしかり。

でも、まさか「公職選挙法も拙速で議論が尽くされていない。立ち止まって考えたい」とか言ってられないしなあ(笑)