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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

桜庭をペンで救った男、藤本かずまさ語る・・「桜庭は目に障害」

これはNHBニュースとダブルポスト。
兼、
ヒロシです(涙)」
http://blog.goo.ne.jp/hiroshi_nielsen/e/e7c79bffaf294d9afb447122c884ad07

と、その元ネタ
http://kakutolog.cocolog-nifty.com/kakuto/2007/01/post_b44e.html

に拠っています。


さて話はここから始まる。
http://blog.livedoor.jp/kakkoiikarada/
ここには直接書いてないけど、カクトウログ氏が書くように、またプロフィールのお仕事を見れば分かるようにそれが週刊プロレスの「藤本かずまさ」氏であるわけですね。
ただ、このブログはうかつにも知らなかったし、例の秋山成勲騒動でも、私の知る限りはあまりあちこちでこのブログが引用される、ということも無かったような。



小生は、やはりネットを中心にした疑惑追及、批判を先行して見ていたから、藤本氏の記事を読んだけど「うん、まあ良くやっているよね」というレベルでスルーしてしまった。でもそうだ、カクトウログで指摘されているように、確かに直接のリスクは負わないネット稼業と違い、彼は地雷原に単騎で出撃するようなリスクを負って、あの当時突出して、踏み込んで書いていたのだ。

カクトウログ経由週プロモバイルで、アンザイ・グレイシーこと安西伸一氏の文章を紹介。
http://kakutolog.cocolog-nifty.com/kakuto/2007/01/post_b44e.html

(大晦日決戦直後、バックステージ)
 藤本「こうなったら、どちらの言い分を信じて記事を書くかですね。僕は桜庭を取材してきて、一度も裏切られたことはない。僕は桜庭を信じますよ」
 安西「でも現時点では、秋山の体もチェックされた上で問題ないということなんだよ。それでも桜庭だけのことを信じて記事にするのは危険なことなんじゃないの?」
 藤本「それでも僕はやるしかないですね。どちらかを選ぶしかないのなら、リスクをおってでも
 そんなことを言ってるとき、見知らぬ若者がこんなことを言いながら藤本の横を通った・・・・

この若者の言った「こんなこと」とは?リンク先へ飛ぼう。

この回想は日本格闘技史に残る一級資料であり、自分がある種の悪役となりつつ(ただ、安西氏のこの時の判断は決して間違いではないと思うが)率直に書き残した安西氏も評価したい。

とにかく、このときの藤本氏の行動は、ツヴァイク言うところの
人類の星の時間」であり、文天祥が「正気の歌」で

時窮すれば節乃ち見れ 一一丹青に垂る
斉に在りては太史の簡・・・

と歌ったように「正気」が藤本氏をしてこの記事を書かしめたのかもしれない。

http://ja.wikisource.org/wiki/%E6%AD%A3%E6%B0%97%E3%81%AE%E6%AD%8C

そういえば藤本氏の文章として自分が印象に残っているのは、UFC高阪剛vsバス・ルッテン戦のルポ。
あれ、文章もさることながら写真が欲しいんだよね(ルッテンとTKが試合後、ぼっこぼこの顔で、この上ない笑顔で笑ってる写真)。持ってたんだけどな・・・・あれ、第何号だか号数分かる人いますか?


さて、大晦日の藤本氏の記事とその選択は遅ればせながら、いくら褒めても褒めすぎることはないのだが・・・別の問題を、藤本氏が書いた別の文章から感じたしだいだ。

http://blog.livedoor.jp/kakkoiikarada/archives/50670391.html

・・・桜庭選手は今年で38歳になります。彼はテーピングなしでは正座ができません。すぐにヒザがはずれてしまうからです。ミルコ戦で眼窩底骨折を折って以来、視界の上の部分が二重に見えています。それでも、練習と治療を平行しておこないながら、リングに上がりつづけています。グレイシーを打ち破っていたころのような華麗なムーブは、もうできないかもしれません。


正座ができないほど膝が悪いという人は武藤敬司大仁田厚がいて、障害者手帳を持っている人もいるというが、それとは一緒に出来まい。というか、膝が悪いのはある程度リハビリや整体なんかでカバーできるかもしれないし、これでどうこうは言わないです。
ただ、「視界の上の部分が二重に見えています」はどうだろう・・・?
体調をピークに持っていくとか、そういうことでカバーできるものなのだろうか。そして、危険性はどうなのだろうか。
桜庭和志は全盛期、一流ストライカーの打撃をまずはもらわず、タックルで倒していった。
打撃の被弾がこの障害によって増えているということはないのかな。


目の障害ではボクシングや修斗で、網膜はく離や同裂孔の場合は試合に出さないということがある。
総合格闘技はこういう部分で、強制的に試合の不出場をさせるような取り決めはまだまだ不十分だが、さらに充実すればいいんだが。例えば桜庭も、パラエストラの中井選手のようになったほうがいいのかもしれない。