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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

柳沢伯夫厚生労働大臣の失言

詳細はgoogleニュース柳沢伯夫」で検索してください。
ひとつ指摘しておくなら、これは何度か書いた「医学的合理性」から導かれる話は、しばしば公序良俗が眉をひそめるような結論になる、ってやつに似ている。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/searchdiary?word=%b0%e5%b3%d8%c5%aa%b9%e7%cd%fd%c0%ad
用語に関しても同じで、例えば「リプロダクティブ・ヘルス」「リプロダクティブ・ライツ」なんて言葉があるけど、このリプロダクティブはしばしば「再生産」と訳される。子供を生むことを「再生産」って、なんか実にミもふたもないし、もう少し荘厳な言葉を使ってもいい気もするわな。
実は薬に関し「投与」というのも、投げ与えるなんて失礼といって問題になったこともあるのだ。


しかし、柳沢はそれ以前(笑)。
子供を生む「機能」が、ある一定の年齢の女性にしか備わっていない、それを離れると生む「能力」(これもまずい表現だがあえて使おう)が無くなるというのは、「一部には不愉快かもしれないが医学的な事実」であろう。

しかし、そもそも女性、男性に関係なく、人間の営みを機械に例えるのが今や、すべて蔑視的に受け取られるという根本をわかってないんだよ。

男性の勤労を「労働する機械」といったり
引退した年金生活者を「老朽化して撤去された機械」
小学生や中学生を「組み立て中の機械」
外国からの単純労働移民を「輸入機械」・・・・・・・・・・


今回の話を女性差別かどうかとか言う前に、どれを言っても、失礼と受け取られるんだって(笑)
医学的な話や人口統計学の事実を、ドンと突きつけて良識や公序良俗を挑発する方法はいくらでもあるのだが、まず、それは世間や読者を挑発するのが生業の言論人だったらある場所ではプラスだろうが、広く支持票を集める「大衆向け人気商売」の政治家はどこを切り取ってもマイナス。
それに、ある程度緻密な論理構築が必要であって、今回はそれすら出来てない。
実に無能の二重奏であった。