図書館に本返すとかあるので、その前に興味深いところを。
- 作者: 御厨貴
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/06
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (24件) を見る
(優勢解散直前に)私が新聞社の政治部の人たちと話をしていると、彼らは口をそろえて「解散は無い」といっていました。解散どころか採決も出来ない(略)という人が大半でした。(略)
「ここまで来て、どうやってまとまるのですか」と私はずいぶん疑問を投げ掛けたのですが、最後に彼らが言ったのは「御厨さんは学者だ。やはり現場を知らない」ということでした。そのときは「そうか、現場を知っていればきっとそう思い込むのだな」と理解していたのですが、結果は解散でした。彼らは早速電話をしてきて「どうしてこうなったのでしょう」と狼狽していました。すかさず私は「学者は現場を知らないのでわかりません」と言い返したことでした。
わははは。でも、たった一年でなんとなく「あのときの郵政解散は必然だった」という風にわれわれも感じがちだよね。やってしまえばそう思っちゃう。
小泉チルドレンに関連して、ここで一つ付け加えておいたほうがいいと思います。あの80人が問うs年した背景については相当深く考えておいたほうがいけないということです。(略)
第一は、彼らの多くが、自身が次回の総選挙で再選されないであろうことを実はわかっているのではないかということです。(略)観ていて面白いと思うのは、彼らにはそうやって政治家から転職することをおそらく最初から視野に入れている・・・・その人たちにとっては、派閥に所属することは最初からまったく意味がありません。・・・・そもそも、政治家というものが人間の一生を賭ける永久の職業ではないということになります。・・・政治家を一生の食と考えない思考の大転換さえ図れば、コトはこのように楽になるわけです。(略)これは政治にとって重要な変化です。
これに関連して御厨氏は、こういう本を紹介している。
政治家が永久の職業でなくなり、一時的に議員をやってそこから転職しようという動きは若者を中心に実は2000年前後ぐらいから、地方選挙(略)でも出てきていました。・・・あのレベルの選挙ですと、ちょっと奇抜なことをやれば・・・一回目は比較的容易に当選することが出来る・・・地方議員の場合は一度当選すれば4年間確実にやれますから、その間に次を考えてこれだけはという政治課題を一つやり、次のステージに出て行きます。するとそういう面白いことをする新しい人が別にまた出て当選するという、あたかも回転ドアのようなことが少しづつ置き始め、それについてのマニュアル本が出たりしました。
その本はこれ。
オモシロキコトモナキ世ヲオモシロク (SANCTUARY BOOKS)
- 作者: 高橋歩,佐藤大吾,ドットジェイピー
- 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
- 発売日: 2003/04/01
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
御厨さんの紹介によると同書には
「政治家になるには、以外に簡単だぜ。資格も何もいらない。まずは単純に『選挙に勝てば』なれる」
「キー局のアナウンサーになれる確率、1000分の1。人気企業SONYの社員になれる確率1000分の1、某人気雑誌の専属モデルになれる確率2500分の1」
「市会議員になれる確率5分の4.しかも二十代、三十代の新人が当選する確率は・・・かなり高い」
ぜひ、「史上最強を決めるトーナメントに勝ち抜く確率、60億分の1」も加えて欲しかったな(笑)
うむ、たしかに実際問題そうであるんだよな。
地方議員の実態を多少は見聞きしているが、ここでいうような「お調子者」「トリックスター」が一人か二人入るのも悪くないかもしれない。格闘家でも修斗のじんじんじんじん、秋本じんが市会議員を兼ねていたのはご存知の通り。
これを紹介したのは、今年4月が統一地方選だからだ。
そこの君、市会議員や町会議員に出馬し、「市議会に卍固め!!」とやってはいかがか。
うわー、一冊紹介するだけでこれじゃあ、ペースがとてもおっつかんですよ。