産経新聞でインタビューが2か月前に掲載された時に紹介したかったのだが、忘れてしまっていた。
ハリウッドでリメイクもされ、賞も総なめにしたShall We ダンス?以来、メガホンを握っていないというのは驚きだが、逆に言うとあの作品一本で食えていたのかな。
その日、フリーターの金子徹平(加瀬亮)は朝の通勤ラッシュで混雑する電車に乗った。それは先輩に紹介してもらった会社の面接に向かうためだった。乗換えの駅(岸川駅)で降りるとホームで女子中学生から声をかけられた。
「いま痴漢したでしょ」
「えっ?痴漢?」
ホームの駅員も騒ぎに気づいてやってきた。話せばわかってもらえる、そう思って、駅員に促されるまま駅事務室へと向かった。しかし駅事務室ではなにも聞かれないままに警察官に引き渡されてしまう。会社の面接があるんです、そう警察官に言った。「話は署で聞くから、すぐ終わるから」言われるままにパトカーに乗り込んだ・・・。しかし、それは長く困難な運命の始まりだった。
痴漢冤罪がテーマだそうで、法廷のあれこれも弁護士がリアルだ、と言っていたらしいのだが、「法廷推理ドラマ」的色彩と、「周辺の人間ドラマ」的なテイストとどっちが大きいのだろうか。個人的には前者のほうが好きなのだが、それでは広がりが無いか。