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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

姜尚中氏「太陽政策は300万人の犠牲の重み」・・・待て待て、そりゃトリックだ

東京新聞 こちら特報部
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061014/mng_____tokuho__000.shtml

「多次元方程式の朝鮮半島 解くヒントは
東大・姜尚中教授に聞く」


最近、「これは多元方程式だ」といえば何でもとりあえずの結論が出たみたいで多用されるな。
パンクラスの経営再建は多元方程式」「MARSの迷走脱出は多次元方程式で」。うん、もっともらしい。でもこれらは観客の引き算だ、という説も(笑)


それはともかく、この記事は、本文以外にデスクが「メモ」を寄せる。「牧」氏はその中でも目立つほうだが、姜尚中氏のご意見拝聴記事にこう書く。

<デスクメモ>
 仕事柄、教授とは対照的な世界の人とも付き合う。本当に怖い人の声は低く小さい。四年前、ある講演会で韓国の融和政策を非難する言説に姜さんは「朝鮮戦争で流された三百万人の同胞の血が政策の底にある。その重みを分かって言っているのか」と反論した。あのときも今回も、彼の声は低く小さかった。(牧)


ひとつ申し上げるなら、声の大きさ、高低は基本的に内容や感情にも関係するが、
それ以上にその人の生物学的、肉体的な特徴に由来する部分も大きいので、
それを元に「本当に怖い」かを判断するのは、明白な誤りだと思います。
まあ姜尚中氏個人が、ある種のキャラとして重宝される理由の一つが「声の質」であることには同意するが(笑)。俺もこの人のモノマネ得意。



そして、牧氏の要約が正しいとしたら、姜尚中氏の主張も実に笑ってしまうのだが。
だってさ、朝鮮戦争ってのは金日成軍の奇襲から休戦まで1950年〜 1953年。

その時代から現在までの為政者は、名目上や短期間での失脚も含め・・・


http://www.l-o-a.net/history/president.html

李承晩 (1948〜1960)初代〜3代
尹 善 尹潽善(1960〜1961)4代
朴正熙 (1963〜1979)5代〜9代
崔圭夏 (1979〜1980)10代
全斗煥 (1980〜1987)11代〜12代
盧泰愚 (1987〜1993)13代
金泳三 (1993〜1998)14代
金大中 (1998〜2003)15代
盧武鉉


といるわけね。んで、彼らによる政策や事件は李承晩ラインも、維新体制も、金大中事件も、独自の核開発計画も、光州事件も、そして多くの場合は対北強硬路線もあったわけだが・・・姜尚中氏の言う「三百万人の同胞の血が政策の底にある。その重みを分かって言っているのか」は、1953年以降の、どの政策に対しても当てはめることができるじゃないか(笑)。
自分のつごーのいい政策、政権に対してだけ、「血が底にある」「重みがある」といわれてもねえ。
そういえば朝まで生テレビで、金大中の北への5億ドル秘密送金を「北と南は戦争状態なんだから超法規的措置も許される」(大意)とか言ってたな。



超法規的行動。

栗栖弘臣統合幕僚会議議長は何といっただろうか。

まあワイルド7みたいなもので。