夜7時からの放送だといろいろ取り込みが多く、実際に見ることができたのは最後の一試合とダイジェストのみだった。
そして桜庭和志。
「衰えた」と一言で言うのは簡単だ。しかし、そこで「それでもなお」何かの光を発しているのか、いないのかだ。
私はずるい書き方だが、今回の試合に関しては留保という形をとらせてもらいたい。
ただし、ひとつだけいうなら、桜庭ぐらい満身創痍となり、年齢も30の半ばとなったならば、練習よりコンディショニングを重んじたやりかたをしていったほうがいいのではないか、と。
7:3ぐらいで。
今まで培ったものをそのまま出せれば御の字、ぐらいの気持ちでいたほうがいい。
前にも書いたが、たとえば激闘と猛トレーニングの末、腰痛で歩けないような選手がいたら、それは何のトレーニングもしないで週一回ゴルフでもやってました、という中年親父より、リアルな意味で「弱い」ということなのだから。
所英男、いいじゃないか。
ダイジェストに追いやられたけど、二度もサブミッションの体勢に持っていっていた。
下手したら一方的にKOされるかも、と思っていたぐらいだから、やはりすごいな、期待できるなと思った。
ただ、本質的に彼は「意外性の関節技」の使い手なんじゃないかと感じました。
ならば、強豪と常に当たっていれば、3回はセオリーどおりに運ばれて敗れるだろうが、1回は逆に、どこかの強豪から一本を取るんじゃないか・・・・・なんてことを考えました。