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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「福島瑞穂発言」(?)をめぐる話題について


http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20060609

によると、

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20060606/p1
という話がネットでは話題になっているそうだ。リンク数やTB数を見ると確かに人気のようで、うかつにも話題に乗り遅れたようだ。
で、どこまで検証されているのかはこれだけ広がると分からないが、ひょっとしたら新情報かもしれないので報告しておこう。
さらに混乱させるかもしれませんが(笑)。

こういう形での「田原総一朗福島瑞穂のやり取り」は私は見ていないけれども、ひょっとしてその元になっているかもしれないというのに、心当たりはある。



1989-1991年ぐらいか、リクルート事件や反原発、湾岸危機などがあり、朝まで生テレビが一種の絶頂を迎えていました。そしてその模倣番組というか、討論会はたくさん存在しており、その中でテレビ朝日は「プレステージ」という深夜番組で、たしか週一回?のペースで同じように討論会をやっていました。故竹中労の最後のレギュラー番組でもあり題名は「ニュースバトル」。
それプラス、たまのスペシャル的な討論会だったな。


で、実はこの「プレステージ」でずばり「警察官の拳銃使用は是か非か?」というテーマで行われた回があるのですよ。
私の記憶が正しければ、そしてそこに福島女史は出演していたはずです。で、拳銃所持反対論に組していたはず。
なぜ覚えているかというと、「こんなにテーマの幅が狭いのに、間が持つのかな?」と思ったので。
ただし、司会は田原総一朗ではありませんし、逆に不意を突かれて不用意に発言するような状況ではないから、この例の発言とは別だとは思いますが。



もう少し詳しくいうと、この直前に警官の発砲事件が偶然相次ぎ、ニュースステーションが「イギリスでは普通警官は銃を持たない(緊急時にだけ持ち歩くか、特殊部隊が来る)、日本も見習ってはどうか」というキャンペーンを張って、それと連動していたのです。(この時期が分かればいいのですがね・・・)


時期は、1989年から1992年。
私が朝まで生テレビを知り「討論番組っておもしれーなー」と熱心に見始めたのが89年からで、プレステージWIKIによると、1992年10月に終了していますから。だから、みんなけっこう新しい時代を探してるんじゃないか?という気もするんですが。
確認したい向きは、新聞縮刷版で・・・ああ無理かな、深夜番組だから内容までは書いていないかも。


もちろん、一人の人が基本的にある意見を持っていれば何度も繰り返したっておかしくないので、これは状況証拠であります。
それも「これが悪意を持って改変されたのだろう」という見方も出来るし、「こういう基本の考えがある以上、福島氏がこう主張したというのには信憑性が増す」という見方もできうr。


あと、福島瑞穂女史をはじめて朝生で見たのは、コンクリート殺しや宮崎勤事件を受けた1989年の「激論!凶悪犯罪と少年法と人権」という回です(ただしこの回は司会は田原でなく大島渚なので、少なくとも直接的なコピペの元ではありません)

ここではむしろ、一昨年まで朝日新聞の論説主幹だった人がボロボロだったことや、福島氏でいえば精神病患者の人権に関して擁護論をぶっていたら、自分で思い切り差別用語を使って、逆に保守派(小田晋)から「私はそういう言葉は決して使いませんよ」とたしなめられて謝ってた(笑)とか、そういうおおよそのシーンが印象に残っている。


だから映像図書館が必要なのだよ

朝まで生テレビ」はこの種の名シーンというか失言のたぐいがいろいろあるわけで、私は黄金期(西部邁や枡添要一、大島渚野坂昭如)時代や姜尚中デビュー時の映像をかなり持っているほうだ。

社民党の代議士が、「武人はだまれ」と元自衛官の意見を封殺する場面とか、姜尚中が「斉州島の現地調査で慰安婦奴隷狩りの証言が出てこないのは、儒教的偏見で隠蔽がされてるから」という横溝正史チックな主張をしてたり、大谷昭宏天皇制の存続について反対論、消極論をぶっていたこととか(だからワイドショーの皇室ネタに大谷氏が笑顔でにこにこ、コメントしてるのを見るとおかしくてね・・)、阪神大震災の時には「自衛隊の幹部や政治家は「俺が責任を取る。法的根拠はどうでもいいから出動しろ」というべきだった」という、それどこの石原莞爾だ、というような主張を展開していた場面なんかもあるんだが、大意には絶対の自信があるとはいえ、これもまた要約だから実際の発言のそのままではないし、それを「出してみろ」と要求されたときに乱雑な管理をしている自分が対応できるかといえばそんな自信はない。


だからこそ、今回の一件では「映像図書館」の必要性ということに皆思いをいたして欲しいものだ。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050929#p2


http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050116#p3

これはとくにテレビ朝日への要望だが、やはり多くの批判はあっても。朝まで生テレビが当代一流の有名人文化人の「もの言い」(大月隆寛風)を積み上げる場所であることは事実だ。
芸能プロのあいがらみなどは出てこないだろうから、著作権管理や事前了承によって、この番組はいつでもネットを通じ見られるようなアーカイブ化を、これからの回からでもいいから進めてほしい。今後の思想史、社会史を考える上でも貴重になる。

例のyoutubeが、実質的にその役割を担うということになったらまた厄介ではないか。