新日、K-1、PRIDEタブー大全 (2006) (別冊宝島 (1294))
- 作者: 田中正志,シュート活字委員会
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2006/04
- メディア: ムック
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やっと読む機会がありました。
川又誠矢氏のインタビューも草間政一の発言も今まで複数の前例があるから、それほど目新しいことはないだろうと思っていたが、意外なほど新事実が出ていました。
たとえば、ここでの川又誠矢インタビューに同席していたのは猪木事務所(現在は解散)の伊藤章生氏。猪木事務所も身の振り方は多種多様で、藤田和之の個人マネージャーになった人もいたけど(そういえば和田良覚氏も藤田の個人トレーナーになったんだっけ)、この人はどういうことをしているのかな。
どちらにしても海外に身を隠している川又氏と同席しているんだから、彼は彼の立場でイノキボンバイエに関し、川又氏の証言を補強することになるのだろう。
あと、キーポイントは「03年12月21日」であることが分かる。
たしかに記憶だと、なんか記者会見を予定していたらしょぼい発表しかされず、記者団が「なんなんだよ一体!」とか怒り出したっつー記憶はあるな。
で、アントニオ猪木がその後「アマゾネス女に監禁されてまして、ガハハハ」とかへんなことをその後口走って。
検索してみると、一時は「ヒョードルは出ない」と発表もされてる。
川又−榊原会談の存在自体は、公に確認されている。
「同席者」の存在をいまさら確認する方法が有るか、という問題になるけどどんなもんなんでしょう。ホテルの従業員とかは職業倫理的にも証言とかしないかもしれないし。
【過去の新聞から】
最大の火薬庫だった現役PRIDE王者争奪戦が、ようやく沈静化した。「契約書を見て、最初に(ヒョードルから)聞いていた事実と反する事項が見つかった。ウチでは使えません」。さばさばした表情で川又氏が切り出した。PRIDEを主催する榊原信行DSE社長(40)と会談し、「猪木祭り」が契約上の“非”を認め、謝罪したという。
アマゾネス女に監禁!?
開始時刻から約10分遅れ、ボサボサ髪姿でいきなり登場した猪木は「今までアマゾネスみたいな力の強い女に監禁されてた。(女が)トイレ行ってる隙に逃げてきたんです」とニヤリ。前日の会見ドタキャンを暗に“説明”してから、永田参戦を発表。「相手が誰であろうとヤルと彼はいってくれました。半端じゃない選手を用意中です」と力を込めた上で、「いろいろあったが、みんなで幸せになればいい」と協調路線を宣言。
しかしまあ、こうやって今から見てみるとドラマチックだなあ。
http://www.boutreview.com/data/news/031231inoki.html
この前格闘技雑誌のバックナンバーをかなり捨ててしまった。このへんは保管しておけばよかったと後悔だ。
そして、新事実として「格闘家のビザ問題」がある。
これは昔、深く格闘界に関わりながら今は格闘界に戻れない、関われない人だからこそ言えるというか言っちゃった話なんだろうな。
確かに今まで負傷欠場とかで代役が出るとかの場合、よくビザが取れたなあと思うこともあったけど、「まあ事情を説明すれば、例外的に認めてくれるんだろうな」とか思っていたのだが・・・・
117P、123Pを読むとそうでもないようじゃん。
しかし、これこそ書類と実情で簡単に当局が把握できる話で、問題視されたら簡単に決着してしまう。この話が表に出てきたら、けっこう影響は計り知れないかもしれないですね。PRIDEだけの話じゃないし。
核兵器の打ち合いじゃないけど、榊原氏がそもそもヒョードル猪木祭り参戦のときにこの問題を持ち出してきた。もし117Pの川又証言が事実なら、自分に返ってくることは分かっていながらボタンを押したということになる。
本当に2003年というのは、修羅場だったのだなあと思う。
スポーツではなく、スポーツの裏にある政治的駆け引きを書いた傑作ドキュメンタリー漫画という側面もあるのが実録江川卓物語の
- 作者: 本宮ひろ志,江川卓
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/09
- メディア: コミック
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この本は絶版かな?ぜひ読んでほしい。実は本宮ひろ志の作品の中で5本の指に入る傑作はこれであると思う。
このような形で「史上最大の格闘技戦争」をもうさらに一歩進め、決定版の通史を書こうという人はいないか。オーラル・ヒストリー集でもいい。
速報!後藤組組長が逮捕
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/main/20060508/20060508_009.shtml
山口組系後藤組長逮捕 菱和クリエイト社長らも
不正な登記がされた東京都渋谷区のビル=8日午後、共同通信社ヘリから
東京都渋谷区のビルをめぐり不正な登記をしたとして、警視庁組織犯罪対策4課は8日、電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で指定暴力団山口組系後藤組組長の後藤忠正容疑者(63)=静岡県富士宮市=ら10人を逮捕した。
私はこのへんについてはよくは知らないが、前に書いたよね
- 作者: 魚住昭
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- 発売日: 2004/06/29
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で、一時は不倶戴天の敵であった自民党と公明党が、野中広務の暗躍で接近する話を。
そこにちらつく、後藤組の影・・・
そして一本のビデオテープとは・・・・・・・・
ここに書いてある。さあ図書館にでも行って借りてきなさい。
ただし、それで日本の政治が大きく動いたと知ったら絶望するかもよ(笑)
過去にこの本について書いた文章。ちょっとその話にも触れている。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050515#p1