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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

小泉政治、その強みと弱み

ウェブで読める日経新聞のコラムだ。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu2/20060314ne93e000_14.html
検証・「小泉純一郎」に敗北した前原誠司(3/15)


「ガセネタをもとに国会の委員会で取り上げるのはおかしい」「(小泉政権への)不信を募らせるため事実無根の話を取り上げたんだろう」。・・・永田の「爆弾質問」のさく裂からわずか半日後だった。


・・・それにしても小泉があの瞬間に「ガセネタ」とまで言い切る必然性は乏しかった。 ・・・・・・「幹事長が事実無根と明言するのだから、任命権者として100%信じる以外ない」とでも無難に答えておくのが権力者の常道だ。


 「ない」ことの証明は極めて困難な「悪魔の証明」でもある。それなのに、あの局面で踏み込んで「ガセネタ」と断言する。それは小泉が重大なリスクをあえて冒すことを意味していた。万が一、疑惑に根拠があったなら、自身の責任問題に直結するからだ。つまり、小泉は「ガセネタ」の一言で政権の座を賭けた大勝負を吹っかけたに等しかった。・・・ 「首相は間違っていたら責任を取る覚悟で発言した」。側近の1人である政調会長中川秀直は「小泉語」をこう正確に翻訳している


・・・・・・昨年8月8日の光景がフラッシュ・バックする・・・「郵政解散」を宣言した小泉はただちに「責任ライン」を明言し、退路を断った。慌てたのは当時の民主党代表・岡田克也だった。「政権を取れなければ代表を退く」と小泉が設定した戦いの土俵に後追いで上がらざるを得なくなった。あの泥縄で岡田の命運は決まったようなものだ。


 今回も進退含みの小泉の「ガセネタ」発言はいや応なく、前原を同じ土俵に引きずり上げた。あの一言で「永田メール」問題は水掛け論やうやむやな決着は決して許されず、白か黒か、小泉か前原か、両党首どちらかの首がかかった勝負に仕立て上げられたのだ・・・・・・

なるほど。政治家の片言隻句に大仰な意味を後付けするのも意味は無いけど、たしかにあの当時、「おいおいそんなに言い切っちゃっていいの?」と思ったよ小生も。
こういう「当時の感覚」ってすぐ忘れちゃうな。確かにリスクがあり、そのリスクを取ってリターンを得たんだよな。

これが強みだとしたら、その裏の弱みは・・・
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu2/20060406ne946000_06.html
政治ゲームのルール決める「小泉・森戦争」(4/7)

「安倍vs福田」骨肉の争い、最大派閥のジレンマ


 権力集団は外敵に攻められて滅ぼされることは少ない。むしろ、些細な内部の対立がいつの間にか肥大し、抜き差しならなくなる。そこへ外からの分断工作も手伝って暗闘から最後は分裂し、自壊していく。小泉政権下で事実上の総裁派閥として「わが世の春」を謳歌する森派
・・・・森派も自壊のベクトルを内包する最大派閥のジレンマと無縁であるはずがない。党内の中堅・若手の支持と世論の人気でリードする安倍に対し、福田擁立論は小泉政権で冷や飯続きの他派閥やベテラン勢が主導する。「2人の違った政策が同じ政策集団の中にあるのはおかしい。派閥を割るか、どちらかの政策に一本化するかだ」。山崎は5日の日経CNBC番組で、靖国神社参拝と対中国外交での安倍と福田の温度差をあげつらい、森派を公然と揺さぶった。分断工作は既に本格化している。


 「安倍vs福田」の対立構図を創られてしまった時点で森は既に後手に回った。2枚の総裁候補を抱えこむことは「うれしい悲鳴」などと浮かれていられる事態ではない。派閥分裂の芽が既に相当、大きくなっていることを意味する・・・

だがこのコラム、最後は「小泉は森派が分裂崩壊することなんて何とも思ってねーんじゃないのか?」という大胆な仮説も提示する。うむむむ。

ここ、アンテナに加えました。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu2/index.html