グレイシー・トレインの文化がこういうふうに伝わっているのは感慨深くもあるが、それより彼の入場曲がロッキーの「バーニング・ハート」だったことをあらためて考えたい。
菊田早苗が「ハーツ・オン・ファイヤー」であることや、小川直也のプロレスデビューが当初「ロッキーのテーマ」で、アントニオ猪木が「そんなありふれたの使うな!風の音だけにしろ」といって、風の効果音だけで入場し、滑った(笑)ことも思い出すのだが、やっぱり「ロッキー」シリーズの主題歌は、実際に格闘家が使ったらお約束すぎるとはいえ歴史に風化しない良さがある。
1、2、3、4・・・主題歌を聞くと反射的にシャドーしたくなる人も多かろう。
しかし、「そのまんますぎ」「ベタ」という問題をとりあえず置いて、あえてこの曲を使うという選択はなかなか興味深い。