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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ひさびさに発信箱・余禄より

発信箱

http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/hassinbako/
自分で書く暇がないので、紹介でお茶を濁す。最近、佳作が続いてますよ


2月12日 やさしい裁判が始まる=西木正
イーストウッド伝説=伊藤元信
2月11日 好きな競技を見たい=冨重圭以子
2月10日 1兆円=潮田道夫
2月9日 掲載しない自由=小松浩

本日2/14の「東京タワーの円熟」も良い。


余禄

http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yoroku/news/20060211ddm001070017000c.html
が傑作なので紹介・保存しておこう。全文転載は申し訳ないが、消えちゃうんだから。

余録:ツタンカーメン王墓で有名な…


 ツタンカーメン王墓で有名なエジプトの「王家の谷」で米国の考古学チームが未盗掘の墓を発掘したという。1922年以来の新たな墓の発見で、五つの棺のうち一つの中のミイラを確認した。ツタンカーメンと同じく古代エジプトの第18王朝のものらしい


▲俗に「墓まで秘密をもっていく」というが、考古学者は文字通り墓まで秘密を追い求めるのが仕事である。歴史の闇に挑む歴史家も、人々が墓の中まで持ち去った真相を、史料の森に分け入って探し当てようとする


▲さてエジプトの王朝でも、日本の戦国大名でもない、現代の民主主義政府の話だ。そこでは「秘密」すらも国民の共有財産である。勝手に墓まで持ち去ったり、永遠に書庫に封じ込めることは許されない。どんな権力者も、能吏も、一度は歴史の法廷に立ってもらうのが約束である


▲「秘密」といってもとっくに米国の公文書で明らかになっていた事実もある。35年前の沖縄返還協定で米国が払うべき土地の原状回復費を日本が肩代わりした「密約」である。その存在を当時の外務省局長が政府関係者として初めて認めた。だが政府はなおも密約を認めようとしない


▲つい先日は韓国政府が33年前の金大中事件の日韓両国政府による政治決着の舞台裏を明かす外交文書を公開した。「捜査継続は建前だ」と、なれあい決着を急いだ当時の田中角栄首相の姿を日本国民は隣国の文書で初めて教えられることになった


▲そもそも作成から30年経過した公文書は公開するはずではなかったか。だが公開できぬ理由ならいくらでも考えつくのが日本の役人だ。日本国民は外国の文書で自国の歴史の真相を学ぶことになる。日本側資料はいつか外国の考古学チームが発掘するまで待つしかないのか?

毎日新聞 2006年2月11日 東京朝刊


サヨク臭だとか毎日新聞西山事件があるからこだわるんだとか、韓国の公開は権力闘争だろと言うなかれ。日本の歴史文書の情報公開が不十分極まりないのは、誰あろう碩学秦郁彦氏が何人にも増して批判している。


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