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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ホイス・グレイシーがオクタゴンに復帰。そしてK-1とUFCが・・・

昨日付エントリで書いた「UFCの歴史的重大発表」というのは、上の通りのニュースでした。
http://gameandmma.blog29.fc2.com/blog-entry-132.html
で紹介されているMMA WEEKLYは、いうだけあって米国格闘技界ネットニュースの盟主の面目を見せたですね。
ここにはUFCもパスをあげればいいのに。

さて、この「ニュース性」についてはいろいろ評価があるでしょうが、ほぼ一致しているのは「ホイスにとっては相当厳しい試合だろう」ということ。たしかにヒューズは

http://zenzen.jugem.jp/?day=20051205
でもいうように「一発の関節技」に陥る危険は無くはないだろうけど、たとえばヒューズが所英男にあそこまで押さえ込まれるか。ホイスと所は五分さったとはいわんが。ヒューズがあのように所に攻め込む余地を与えるかといえば、ちょっとそれは想像しにくい。


ヒューズといえば、体重差があるはずの金原弘光をぶんぶんブン投げた試合は生で見たなあ。ましてや、今回はネバダ・コミッションが、現行UFCルールの改変、特別ルールを許さないはずだ(ここ未定)。時間無制限ならまた別だろうけどね。


格通元編集長の朝岡秀樹氏は、2000年のPRIDE-GPでホイスが桜庭和志に敗れたとき「さらば、総合格闘技界のコロンブスよ」という名文を書いていた。
いかに地球がジェット機で短時間で結ばれようと、かつて丸い地球を証明するため帆船の帆を張り、未知の海に乗り出して新大陸を発見したコロンブス(註:厳密には史実と違うが、まあイメージ)の功績は消えない。
同時に、コロンブスの帆船が現在のジェット機と比較して見劣りするのも、また致し方ないことだ・・・・・というものだった。これが6年前の話。


しかし、グレイシーグレイシーであるということは、神秘と奇跡をわずかながらでも信じさせるということだ。もともと1993年の第一回UFCも、いくら相手はセオリーを知らず二流どころも多かったとはいえ、ゴルドーもケンシャムもいた以上、負けのリスクだって確実にあった。そこで勝った男が、その幻想をすべて担保に入れてジャック・ポットを狙うのなら、その結果を見届けよう。


UFCK-1について 再論

ホイスはここ2試合、Dynamite!を舞台にしているのだが、だからといってK-1がどの程度の拘束権を持っているのか、このへんは微妙で結局正確にはわからんちん。ヘタしたら、またDSEUFC出場差し止めを提訴したりして(笑)。
紹介した上リンクにこうある

・・・ホイスがTUFに出演するだろうとの噂がありました。この噂について尋ねると、グレイシーはこう答えました。「すでにそれついては随分と話したよ。たくさんね。ちょうど合意には達しようとしているところだ。それについては私のマネージャーにまかせている。K-1との契約が妨害にならない程度の合意に達するかどうかだね、だからUFCは私とだけ交渉しているのではなく、K-1とも交渉しなければならない。それは可能だよ、それは可能だ。ネクストシーズンではなく、多分今後になるだろう。我々は交渉中だ。我々は話しているところなんだ。」
それは彼がUFCに戻るという事なのかと尋ねると、ホイスはこう言います。「そこは私の家だ(笑)UFCは私の家なんだ。今はそれを他人に貸しているのさ」・・・

TUFは拘束期間も長く、一概には比較できないが、K-1との契約が気になるぐらいの縛りはあるようだ。

【補足】http://zenzen.jugem.cc/?eid=807
によると、発表後のインタビューででホイスははっきり
「ファンの前でケージに入り戦える事は最高だ。ZuffaとFertita兄弟、それにK-1が共に力を尽くし、実現してくれた・・・」と話している。
このへんは逆に、谷川貞治氏などに「K-1はこの参戦に何らかの役割を話したのか?」と日本のメディアが尋ねるべきだろう


噂レベルだとジェロム・レ・バンナUFCに出たいといったとか、D・ラドウィックやBJペンの復帰はK-1のレンタル形式だ、とかあるにはあるのだが、それも不明は不明。

ただ、盲点なのは、K-1UFCが、別に正式に提携を契約しなくても「どっちがどっちにスポットで行っても(もしくはK-1UFCの一方通行で行っても)、それを妨げない」となるなら、それは実質的な提携のような形になるということだ。
1000万円単位のギャラを払える規模の団体は、世界的にK-1、PRIDE、そして最近見事な復活を遂げたUFCの3つだけであって、PRIDEが拘束権を以て他の二団体に選手を(実質的に)上げないようにするなら、必然的に高額ギャラの一流選手は、残り二団体を行き来し、自分の価値を上げていくだろう。
HERO'Sの興行数があまり多くないのも、ここでは逆に幸いする。
・・・とまあ、ここまでうまく行くかは分かりません。ダナ・ホワイト谷川貞治も海千山千、半端なことでは済まないし、どこかで相手を「喰う」ことを考えているだろう。

しかし、PRIDEも尻に火がついたほうがいい仕事をするからね(笑)。
期待したいところです。

【参考】UFCK-1の関係を1年前に考察した論文
UFC/K-1同盟を提案す。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050106#p1


UFC/K-1同盟再論・・・対話編
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050107