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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

なぎなた最強説の謎(格闘技漫画より)

今回の話は、一般性は無いぞう。
最新号の「イブニング」を今日読む機会がありましたんですが、ここは「餓狼伝」「軍鶏」の二大格闘技漫画を看板にしており、前者の「餓狼伝」は現在、ひたすらパワーを極めたフルコン空手家が登場しています。

パワー空手家「人間は羆(ひぐま)に勝てねェ 空手も柔道も習ってねェ羆にだ」
後輩「・・・・オス」
パワー空手家「ならば どーする」
        「なっちまえばいいんだよ 羆に」

マス・オーヤマ流の「技は力のうちにあり」を板垣恵介流に極めるとこうなるわけだ。
ところがその相手は・・・

さて、こっちはこっちで面白いのだが、もうひとつ、「軍鶏」は、主人公がMMAに挑む前の最後の練習の総仕上げとして、なぎなたバーサンと対決してる。


なぎなたはご存知のとおり、江戸時代あたりに武家の妻、娘のたしなみとなりましてそれが戦前当たりまで続き、、一応おしとやかさが要求される女性(高齢化もしている)がこれを振り回すというのは漫画的におもしろい「オチ」となるから、よく多用される(なにしろ「オバQ」から「GS美神 極楽大作戦」まで続くのだ)。


しかし、それとは別に「マジでなぎなたは一対一の戦いで強いんじゃないか?」というコンセプトもときたま使われるので、今回の軍鶏は新機軸というわけではない。
漫画でもたしか「空手小公子 小日向海流」ですでに出ている。

さてさて、実際にどれぐらい強いものなのでしょうか。
まさか「PRIDEに出て来い」とも言えない(笑)ので、図りようもないのだが、たしかに攻撃範囲は広いし、バリエーションは多いとは思いますね。


ただし、不思議といえば不思議なのだが、日本軍事史において、ぼくが子供のころの「まんが日本の歴史」のたぐいでは、鎌倉時代までなぎなたの絵が多く、それが南北朝を経て無くなっていってるようなのです。
というか、南北朝時代に「槍」という新兵器が登場し、これにとって代わられた・・・という読み物も読んだ記憶があるんだが、槍なんてものはギャートルズの昔からみな、石槍のたぐいを発明してたわけですよね。
実際の戦争のときの威力は、はっきりいって最強のたぐいのはずだ。
いったん、槍というものが日本史から無くなるというのが考えにくいのだが、あれはおとぎ話のようなものなのだろうか。


んで、なんでまた「なぎなた=女性」なる図式ができたのかね。
武士(男)の表芸がりゃんこ、二本差し・・・すなわち日本刀だってこともあるんだろうけど、「婦女子のたしなみは鎖鎌」とかであってもよかったじゃないか(笑)。



というところで結論は、まったくありません。
【補足】なぎなた・槍の歴史を検索して調べてみました。

http://www25.big.or.jp/~mimann/nagiken/nagitoha/rekisi.html
http://www.max.hi-ho.ne.jp/naginata/history.html
http://www.nippon-foundation.or.jp/arts/topics_dtl/2004754/20047541.html


http://park1.aeonnet.ne.jp/~yari-iai/soujutu.htm
http://mltr.e-city.tv/faq11c.html

コメント欄から

# シカ 『武具について、↓のサイトが参考になれば
http://www.hi-net.zaq.ne.jp/osaru/kattyuu.htm
南北朝時代に槍が登場するまでは、鉾が中距離刺突用の武器として使われていたようですね。
薙刀は、江戸時代に「女性の体力に合わせ刃長を短くすると重みが足りないので先幅を広く取り、少ない力で切れるように反りを大きくした」女形という
形の薙刀が作られたようで、やはり離れた間合いで使え、弱い力でも扱える長物として薙刀が選ばれたのでしょうか。』

# シカ 『追記
薙刀の形について解説されている部分があります。
女形の件はこのサイトの引用でした。
http://www.hi-net.zaq.ne.jp/osaru/kubunn.htm


# casver 『剣道師範が薙刀初心者に完敗したという話があります。薙刀最強説の補足になればいいですが。
http://www.geocities.jp/bowen_dragon/taki/touken/zadankai55.htm